還暦おっさん リトルカブ旅一人反省会 [大弛峠編 2020.10.6]
軽井沢05:50→佐久穂→信濃川上→大弛峠→恵林寺→駒飼宿→旧笹子峠隧道→猿橋→大垂水峠→新宿→自宅20:35 走行距離279キロ
夏の終わりから軽井沢に下宿させていたリトルカブを東京に回送するついでの旅。
成り行きで途中１泊とも考えていたが、存外、はかどったので「直帰」となった。
すでに冬の気配の軽井沢。前夜は暖房器を使用。
途中2000メートル超の峠もあるので、「着込ん」で「重ね」て出発したが、早朝の道は空いており、順調に距離を稼ぐことができる反面、自転車とは違い自分が動かない分だけ「凍えた」。八ヶ岳山麓国道141号を清里方面へ。
海がないのに小海とか、海の口、海尻とか「海」にまつわる地名があるのが面白ですね。縄文のころは大きな「うみ」があったのでしょうか？
野辺山の手前で142を離れ、秩父にも抜けられる道（学生時代に自転車でこの三国峠1740m越えは走った）に入ります。
大弛峠への林道に入る前の最後の燃料補給と考えていた信濃川上のGSに到着時は口が動かないほどに冷えていました。
さて、大弛峠への林道。川上村から南に入り、レタス畑が途切れたと思ったら突然に始まります。
事前に長野側の道は管理があまりされておらず「悪路」との情報は得ていましたが、林道入口の「入山禁止」と書いた幟を横目に「入っては行けません」感が満ちた林道に侵入。
最初はかつてあった? アスファルト路面が荒れた状態でしたがやがてそれもなくなり、つかの間、未舗装の林道があり、その先は、石がゴロゴロの「幅の広い」登山道状態でした。
カブのタイヤはノーマル(笑）。１速で両足ついて、「乗り歩き」で進みます。こういう状況ではべたっと両足が設置するリトルカブは安心感がありました。それでも最初は慣れないので、「乗る石」を間違えてこけたり、手に力が入って谷側に突っ込みそうになったりしました。
峠から降りてくるバイクも自転車もなく、オフロードのバイクに一台追い越されただけの寂しさなど感じる余裕もなく、ゴロゴロの石と格闘しながら、前に進んでいればいつかは着くだろ？ が、いつまで続くのだ？ に変わるころ、前方に車が見え、人が見え、ようやく峠に着きました。標高2365メートル。「自動車車両が通行できる日本最高所の車道峠(by Wikipedia）」に到着です。今年3回目の2000超え（カブとは渋峠2172メートルに続く2回目）。
※良い子の皆さんには、長野県側からのアプローチはお勧めしません。特に下りは。どうしても走るなら、事故ったり故障しても展開がきく、早い時間帯の走行をお勧めします。もちろん、四輪普通車両での走行は無理です。
平日でしたが、駐車場は満車状態でした。周辺の山への登山客が多いのでしょう。
私も遊歩道を10分ほど歩いて「夢の庭園」へ。甲府盆地側八ヶ岳方面が一望できる場所です。山裾は紅葉していませんがもう少しでまさに「夢」のような景色が見ることができるのだと思います。
景色を眺めながら、まだ長野側の林道も自転車で走れる程度だった大学生時代に到達できなかった場所にいる感慨、仕事場の上司に車の運転ができるなら「連れて行けよ」と言われていた果たせなかった約束を思い出していました。
さて、峠からは「飽きる」ほど長い下り坂。山梨側の「林道」は、完全舗装されて快適。林「間」道ですね。そういえば、長野側もコーナーミラーだけは虚しくたくさん設置されておりました。
途中、信玄縁の「恵林寺」に立ち寄り、勝沼のブドウ畑を通るフルーツラインで甲斐大和の旧甲州街道駒飼宿を目指しました。
ここには２年前にウーファー体験をしたゲストハウスの大黒屋サンガムさんがあるのでお礼かたがた立ち寄ろうと思ったのです。
コーヒーをいただきながら近く移転する話など聞き、サンガムさんの名物タンドーリチキンと、スパイスカレーセットを分けていただき、笹子峠へ。
いまは新しいトンネルができているのですが、どうも、原付で長いトンネルがまだ苦手なこともあり、旧道へ。
行き交う車もないので快適な峠を走り抜けて現国道20号（甲州街道）に合流。[2020.10.07.ぶんろく]
あとは甲州街道をひたすら東京へ。途中、猿橋を見学。「津久井やまゆり園」の案内板を横目に見て、大垂水（名前は似てますが、こちらは392メートル）を越え東京へ。高尾を抜けて八王子に入ると夕方の退勤時間とも重なり、交通量も信号も増え、なかなか進めません。
新宿の手前で距離メーターがキリ番「3333」を迎えました。
あとは自宅までひたすらトコトコ。東京を西から東の端まで横断するのに３時間かかりました。
300キロ近い距離は初めてですが、走れるもんですねぇ。ただし、都内を300キロは無理だし、願い下げですけどね。もう年内はツーリングはなし。（反省会終わり）[2020.10.07. ぶんろく]