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君のことを、僕はなんて呼べば良いのか。

 先日、父親と映画を観に行きました。父親と二人で映画を観るなんて、子どもの頃以来です。理由は特にないです。八犬伝の予告を観て、父上をお誘いしようかなと思った次第です。

 で、だ。

 私達は父と息子でもあり、おじいちゃんと父という関係でもあるわけです。
 はてさて、私は今日1日、この人を何と呼ぶべきでしょうか?行きの車の中で考えました。2人っきりで行動するなんて、なかなかないのでね。やはり、おじいちゃんでしょうか。しかしですよ、この場には私と父しかいないわけだから、やはりお父さんではないでしょうか。
 この御老体を、中年の私は父と呼ぶ。
 何だか無理なくない?

 それでもこの人は私にとって、唯一の父親なのだから、やっぱりお父さんが正しいかなと、結局その日はお父さんでいきました。

 ちなみに、いつも私は娘たちに、私のことは父上と呼べと申し付けております。全然呼んでくれません。おじいちゃんになったら、孫どもには、分家の親方か、分家の御大と呼んでほしいです。おじ上でもええな。分家のおじ上、ええがな。

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