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月刊文芸誌『文活』 | 生活には物語がみちている。

noteの小説家たちで、毎月小説を持ち寄ってつくる文芸誌です。生活のなかの一幕を小説にして、おとどけします。▼価格は390円。コーヒー1杯ぶんの値段でおたのしみいただけます。▼詳…
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2022年4月の記事一覧

【文活4月号ライナーノーツ】ネズミ「あの日が私たちの人生を大きく変えた。」

 有り難いことに僕の記事を読んでくれた文活の中村さんから、『「大丈夫」という言葉、僕は好きになれない』をベースに新たな話を書いてくださいという依頼を受けた。  自分なりに一度完結させた話だったため、正直苦労した。  今回は主人公を佐々木大翔から夜凪美穂へ変更して、女性目線で話を書いてみようというアイデアはすぐに浮かんだ。書きたいエピソードも次から次へと出てきた。順調かと思っていたがそのエピソードたちをどういう順番で書けばいいのかに悩んだ。時系列を考えて、配置しないと読みにくく

【文活2022年4月号】左頬にほくろさん連作小説「栞」開始|ゲスト作家はネズミさん|長編小説2本は第三話へ

こんにちは!文芸誌・文活です。 4月と思えない気温の日々ですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。新しい年度にわくわくどきどき、今月号の文活は、そんな新生活と同じように、新たな局面を迎えるシリーズ作品多めでお送りします。 ・なみきかずしさん『みずうみ』 ・西平麻依さん『噂通り、一丁目一番地』 の2作品は先月号から引き続いて第三話を掲載し、今月号からは新たに、 ・左頬にほくろさん『栞』 の連作小説がスタート。三話目になる物語は、そろそろ長編としての面白みが出てくること

連作小説 「栞」 ‐ 1冊目・行方 -

 推しが燃えた。という書き出しから始まる本が流行ったのは少し前のこと。でも今まさに澪(みお)のスマートフォンの中で実際にそれが起こっている。 「死んだ・・・・・」 「よっち、来週初舞台なのにマジタイミング地獄すぎ」 「てか記者が悪くない!?夜道に待ち伏せ盗撮とかストーカーじゃん!!!」 「アンド公式動くのかな」 「お~~い!澪~~??生きてる~~!?!?涙」 ブーッブーッブーッブーッブーッ 【ガチオタちゃん】と名付けられた澪を含む6人のグループラインは一向に鳴り止まない