人を育む宗教と沖縄 日蓮宗法華経寺・伊東政浩住職
※文化時報2023年2月17日号の掲載記事です。写真は多くの戦没者を出したガマ(自然洞窟)での慰霊の様子(法華経寺提供)。
那覇市の日蓮宗法華経寺は、非行に走った少年少女や人生に行き詰まった老若男女を全国から受け入れ、共同生活を経て社会へ送り出す活動を続けている。昨年7月に就任した伊東政浩住職(51)は、10代の後半をこの寺で過ごした。当時の思いや経験を生かし、沖縄を衆生救済と立正平和運動の拠点にすべく、生まれ育った横浜と往復する日々を送る。(山根陽一)
地上戦の跡地に立つ
統合失調症、パニック障害、うつ病―。法華経寺境内の「自立準備ホーム」では、心の病を抱えた20~30人が暮らしている。「宗教は人を育む」という信念の下、朝の勤行に始まり、掃除や食事などの規則正しい生活が、日蓮宗の教えに沿って営まれている。
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