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【能登半島地震】支援で再起…平時の備えも大切 七尾の僧侶、大阪で講演

※文化時報2024年10月11日号の掲載記事です。

 大阪府泉大津市の浄土宗生福寺(石原成昭住職)は9月25日、「能登半島地震を考える会」を開いた。檀信徒や関係する僧侶に現地の実情を知ってもらうのが狙い。講演した浄土宗宝幢寺(石川県七尾市)の高田光順副住職は、支援が再起の契機になることや、平時の備えの大切さを示した。(大橋学修)

 開催に当たっては、石原住職が石川県名産のスナック菓子を販売して支援金を集め、能登半島地震と9月21、22両日の豪雨災害による物故者を追悼する法要を行った。石原住職は「仮設住宅に入れたばかりなのに、豪雨で浸水被害を受けた人もいる。現状を知って何ができるのかを考えてほしい」と話した。

石川県特産のスナック菓子を販売する石原住職(左)

 宝幢寺は、能登半島地震で本堂と庫裏が全壊と認定された。高田副住職は冒頭、地震発生時に感じた恐怖や、本堂の半分が倒壊せずに本尊が無事だったことで救われた気持ちになったことなど、発生直後から1週間の様子を伝えた。

 関係各所への連絡など緊急対応を終えた後、一人で片付けを始めると、心が折れた自分自身に気付いたという。そんな中で、石原住職など浄土宗僧侶のほか、真宗大谷派やキリスト教のボランティアが、がれき撤去の支援に訪れたことが再び立ち上がるきっかけになった。「一人では動けなかった。ボランティアが来てくれると動ける」と訴えた。

支援の大切さを語る高田副住職

 現在は、本堂の再建へ動き出しており、来月にも素屋根を架ける工事が始まる。高田副住職は「地震保険には入ってほしい。もしものとき、全額が出なくても一歩を踏み出すきっかけになる」などと平時の備えの重要性を伝えた。

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