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㊥ 必要でも「無い袖振れぬ」

※文化時報2022年2月15日号の掲載記事です。

 浄土真宗本願寺派が独立型緩和ケア病棟「あそかビハーラ病院」(京都府城陽市)の運営から撤退を決めた背景には、常態化した経営難があった。新型コロナウイルス感染拡大が追い打ちを掛け、援助の継続を躊躇する雰囲気が、宗派内には広がっていた。

運営助成に20億円

 「期数の長い宗会議員は、病院の厳しい経営状況を理解している。強い反対意見はほとんど出なかった」。宗派が撤退を決めた1月19日の宗門総合振興計画推進会議を、宗会議員の一人はそう振り返った。

 系列病院を持たない独立型緩和ケア病棟は、採算確保が難しい。しかも、あそかビハーラ病院には外来患者がほとんどおらず、収益の要となる入院日数は、全国の緩和ケア病棟の平均在院日数に比べても短いといわれてきた。

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