見出し画像

鍼灸院に行ってみた。

「鍼には相性がある」と、以前耳にしたことがあり、合わない人には本当に危険らしい‥‥と、恐怖心を覚え選択肢の中から除外していました。

一週間ばかり体調が一向に回復する気配がなく、気ばかりが滅入り、落ち込み、なんだか悲しくなってきて涙が出たりと。

そんな中で、職場の方に鍼灸をお勧めいただきました。

派遣元の営業担当の方なのですが、挨拶してすぐに「体調悪いですか?」と気付かれました。

複数の派遣会社で様々な営業担当の方と出逢ってきましたが、こんなに傾聴し寄り添ってくれる方が存在するのか、と驚き感謝してばかりです。

カイロプラクティックの施術中にめまいと吐き気が悪化したので、そういった施術に関して恐怖はあったのですが。

お話しいただいた方が信頼でき(同年代ですが本当に尊敬しかない)、またその方ご自身が数年前に大病を患って以降、鍼灸や漢方で自身の体調を整えているとのことで。

通うには少々距離がある(交通機関の乗り継ぎ含め、片道一時間ちょっと)場所でしたが、回復の兆しがないことに危機感を覚え、行ってまいりました。

臨床技工士として手術室に勤め、西洋医療にどっぷり浸かっていたものの、東洋医学に惹かれて鍼灸の資格を取得し開業なされた鍼灸師の先生でして。

私はふわっとしたイメージで、西洋医学→薬が強くて体に負担がかかる、体切る(外科)。東洋医学→漢方は割と体に優しい、なんか気とかでどうにかする。

という、自らの頭の悪さを露見する語彙力のなさで認識していたんですが。

冒頭の問診で、例えば「風邪」に対してそれぞれが、

西洋医学→「風邪」の原因であるウイルスをやっつけるアプローチ

東洋医学→「風邪」にかからぬように、心身を鍛えるアプローチ

という感じの説明を受けて「なるほど!」と目から鱗が落ちました。(ポロポロ)

また、西洋医学は症状から大分類である病名に当てはめ、万人に対して同様の治療を施す医療(なので症状がその一般的な病症に当てはまらなければ「原因不明」「異常なし」と診断されてしまう)であることに対し、

東洋医学は個々人の生活習慣、ストレス、夢見、姿勢等、体に現れる状態と本人自身の気質や環境の影響の情報を以て「証(ショウ)」をつくり治療のプロセスを立て、弱ったり悪くなっている患部を「穴(ツボ)」への刺激を持って身体の働きを正常に回復させる。

そんな感じで認知しました。証は、症状のみならず個人情報に特化したカルテだと考えています。

近代、物質社会が主流になり、目に見えない、学術的に説明がつかないものに対して疑心になりがちだと思うのですが。

また、実際に心身弱りきっている人たちを騙し、搾取しようとする心根の人間も存在することから、目に見えず確証を得にくい分野に関してはどうしても負のイメージがつきがちかな、と思います。

ただ、人間って生まれも育ちも環境も、体質も性質もそれぞれ異なっている生き物でして。

いうて、我々が気付かない、気にしていないだけで、世の中の命あるもののすべてが、そうした『個』であるとは思いますが。

一人ひとりが違って当たり前なので、それに合わせてじっくりと治療をしていただけるというのは、大変ありがたいことだと思いました。

(ただし実際の腕前や、施術師と患者がそもそも、人と人としての相性が合わなければ、効果も発揮しづらいと思います。)

そんなこんなで、私は猫背から肩が凝り固まり、PCやスマホの使い過ぎで目や脳の疲労が蓄積し、就寝直前までスマホを見ていたことから交感神経が活発なまま心身が休まることがなく。

蓄積したストレスが肝臓と腎臓を弱らせ、消化器系と耳に影響が出ていたようでした。

(この辺り、東洋医学をきちんと学ぶとすごく面白そうです。)

「スマホやPCは就寝前に触ったらよくない」との知識はあっても、ついついズルズルと意味もなく執着してしまっており‥‥。

例えとして、「これから寝て心身休めるはずが、ブルーライトや電磁波をずっと受けまくっていたら脳が『狩りじゃー!武器を持てー!!』って状態のまま朝を迎える」そうです。

休まらねぇな‥‥。

後は何も言ってないのに先生が最初に「失恋とかするとね、ずーんって落ち込んじゃって、こう肩が丸くなって。そこで筋肉が固まって、どんどん姿勢が悪くなる。」と言われ。

先生、どこかで見ていましたか?と口には出さずに心の中で呟きました。

そんなこんなで、東洋医学大好きな面白いお話しを聴きながら、全身鍼+灸で治療すること1時間ちょっと。

肩がやわやわ。頭がだいぶ楽で、ずっと悩まされた気持ちの悪さが薄れていました。

鍼灸って、施術後の運動、お風呂もOKだそうです。なので食品買って帰ってシャワー浴びて。数日ぶりにシャワー中に吐き気が出ませんでした。

そして翌日目覚めると、肩から頭までじんわり筋肉痛っぽくて。けれど不快感はだいぶ減少したので、調子に乗って歩き回って帰宅後、現在。

ちょっと気持ち悪いけど、先日までの絶望的な不調は感じられず。

結果としてすごくよかったです。

「気力がない」「気持ちが悪い」と、『気』についてずっと正しく認識はしていたんですよね。

悪習慣・不摂生→ストレス過多→免疫低下→臓器機能低下→関連する身体の部位に不調をきたす

この状態だったようです。この不調を放置し続けると、気力体力精神力が枯渇し、うつ状態を招くのだろうと感じました。

私はヘタレなので、不調に耐えきれず助けを求めて行動して、恐らくうつ状態の手前で本能的に自己防衛を行なってきたんじゃないかと考えました。

メニエールの気もあるので、メニエールが悪化しやすい梅雨の時期に向けて整えていきましょう!と最後にお話しいただいて、

次どれくらいで施術受けたがいいですか?と尋ねたら苦笑いで「満身創痍の状態だったので‥‥正直、一週間おきに様子見た方がいいと思います。」とのこと。

‥‥‥劇的なストレス負荷を感じていなくても、心身は日々の積み重ねであって。

RPGで宿屋に泊まったり、回復アイテムや魔法を使わないまま旅を続けたら、まぁ死にますよね。

毎朝HPが全快になってるつもりでいて、実際は回復することなく、毎日お仕事でダメージを受け続けていたら、まぁ死にますよね。

残念ながら、現実世界は教会でお金払ったり、蘇生魔法での生き返りはありません。コンテニューは出来ません。

なんとなくですが、うつ等の重い精神疾患は、生存本能ぎりぎりのラインでの、防衛機能なのかもしれない、と感じました。

身体が生き延びるために取る最終手段のような。しかし疾患経験がないため、軽々しく言うものでは無いですね。申し訳ございません。

脱線しましたが‥‥というわけで、来週も鍼灸の旅に出てまいります!

枯れて朽ち果てるのみの人生だと、どこか諦め入っていたんですが。この半年で刻まれたほうれい線が薄くなっていたり、顔色がよかったり。

嬉しい身体の変化に、心境も回復傾向のようです。

実際、美容鍼灸もあるそうで、昨日先生がついででうったのか額にプスプスやってて、「ホラ、二重くっきり」って言ってて、今朝鏡見たら顔がどれだけぶりかに、たるんでなくってヒョー!!ってなりました。

鍼灸は国家資格なので、エステサロンに通うよりも安心安全に美しくなれるのでは?と思います。(小顔や美肌もあるそうですよ)

そこも施術師の腕前と相性があると思いますが!

まぁ、私は生命力高めるところからですね‥‥。たぶん、HP3くらいです、今。(最大HPもいうて50くらいか‥‥?激弱スタイル)

さくさくーっと不調を解消していく姿に、こんな風に人のお役に立てる生き方が出来たらいいなぁと感じました。

とは言え、休んだり、回復するための手立てを模索するのは自分自身なので。

「まだ大丈夫」

「もっとやれる」

は、高確率で『無理』がたたっているので、

『休む勇気』

『助けを求める勇気』

これらが非常に重要かと考えます。

皆さま、どうぞご自愛くださいませ!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?