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読書レビュー 「人間にとって病とは何か」part2[end]
本のタイトルを忘れがち。。内容的にはタイトルに「健康」というワードが入っているようにみえるがあくまで「病」について掘り下げているようだ。今回もセクションごとに良いフレーズを抜き出して行く。
p81 ~ 怠けることにも意味がある
「疲れてやらないことになるから、大切なことからやりなさい。」
大切なことを優先しないで後回しにしていると、人間はその結果疲れてやらなくなる。
p94 ~ 食べられなくても食卓を楽しむ
食事というものは、ものを食べることを意味するのではなく、お互いに顔を合わせ、その存在意識を確認すること。
p95 ~ 喋ることが生活であり、娯楽であり存在の証だった
表題通り
p96 ~ 人間はいつも誰かに見守られていたい
心を生かすことは、各々の部屋、休む部屋、勉強する部屋といった物理的空間だけでなく、精神的に共同生活を営む存在が共にいる、ということ。キッチンが台所からリビングが見える位置に作られる形になっているのは、人によっては煩わしいと思うが、私達の心はいつも誰かに見守られていたいと思っているから賛成だ。
p101 ~ 一緒に食べることがいかに大切か
世間の妻たちは、時々夫がいなければ献立に手を抜けるため喜んでいる節がある。テレビでは一人で食事をする老年は、平均寿命が短くなると言っていた。
家庭の食事がコンビニで買ってきた冷凍のおかずになることを本気で恐れている。自分で調理したものは、味の善悪にかかわらず、飽きず、共食の意味が伝わる気がする。昔、友人がよくうちにインスタートラーメン(当時は鍋で茹でるもの)を食べに来ていたが、「嬉しいわ」といつも喜んでいた。その人は重い病にかかっていたのだが、入院する前でも喜んでうちに寄ってくれていた。家庭の食卓というものは魔法の空間である。今もその力が同じということが面白い。
p140 ~ 暑さをいかに凌ぐか
気温30度以上の環境では人間は動物としては生きられるが思考する動物としての暮らしはできない。だから文化は北方の寒い地域で発展するということかもしれない。
感想
作者は人を生かすことについて深く追求している。人は同じ空間で共に暮す相手が必要と言っている。そしてその人は血がつながってなくても良い。健康に関しては何が良くて何が悪いのか、情報がありすぎてよく分からない。何が基準で健康なのか。食べるものなのか、運動量なのか、精神的なものなのかを改めて定義してくれたような気がした。また、数学的に測れるものではないということも知れた。