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麒麟を待つ!

6月7日(日)のNHK大河ドラマ『麒麟がくる』(第21回)では、前半戦の第2の見せ場、桶狭間の戦いが描かれた。ああ、ここで一旦放送休止なのは残念だなあ。
(以下、ネタバレあり)


今川義元を演じるのは片岡愛之助さん。義元の桶狭間の戦いって、殊(こと)大将ご本人に関しては不意を突かれた貧弱な戦いのイメージがあるんだけど、今回の義元は殺陣がかっこ良くて。その最期も、白目の血管が浮き出て睨みが凄まじかった!  歌舞伎役者さんの白目、ド迫力……。

しかしそれにも増して迫力があったのが、義元を討ち取った毛利新介(今井翼さん、お帰りなさい。メニエールは自分も発症したことがあり、あの辛さと不安は尋常ではない……)。さすが元ジャ○ーズ、ワイヤー慣れ(?)なのか、圧巻のワイヤーアクション。新介の大ジャンプ、槍の一撃にテレビの前でかたまっちゃったよ。当時勢いのあった今川義元を討ち取るチャンスに恵まれたのだから、これぐらいダイナミックだと説得力大。

これに風間さんの元康(家康)出てきて、帰蝶さま出てきて、奇妙丸まで出てきた!  なにかと濃い面々の見せ場が続々登場して、「あっ、主人公十兵衛だった!」と途中で思い出すほど。というか、これが最終回なのでは!?ぐらいの勢いだった。あ、それ道三さま最期の回も言ったような……。

この後の今川家がどうなったか、というのは『おんな城主 直虎』を観れば詳しく分かるので、視聴されたことがない方はオンデマンド等でぜひ一度ご覧あれ。


それにしても織田信長の心の奥底で母を求めるマザコンぶりに、帰蝶さまがかわいそうになってきた。突然現れた側室の子(奇妙丸)。そして「帰蝶はワシを褒める。何をしても褒めてくれる。あれは母親じゃ」という信長の言葉。これは帰蝶さま、切ない。信長にとって、帰蝶さまは一番の理解者であり、信頼できる母であり、武将なのかもしれない。

母上に自分を肯定してもらいたいという欲求を常に持ち続ける信長と、家族愛に満ちた明智の家がある十兵衛。こうしたズレが所々に演出されているのも、本能寺に向けての伏線なのかなと思いながら観ている。


個人的には、静かに登場した佐久間信盛(金子ノブアキさん)が……、めっさ渋い。めっさ渋い。

二度言ったぞ(笑)。


全体のほぼ前半が終わった今回で一旦放送休止。また会える日まで、気長に麒麟を待ちます。どうか、撮影ご安全にーー。


来ぬのなら くるまで待とう 麒麟の日



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