2004特別編放送!『Dr.コトー診療所』は劇伴にも注目を。
6月18日(木)に名作ドラマが帰ってくる
先日、6月18日(木)から4週にわたって『Dr.コトー診療所 2004 特別編』が放送されるというアナウンスがあった。
やったーーー! 実は……、当時2夜連続で放送されたこの2004年版のDVDは持っている。しかしながら、やはり地上波で再放送されるのはうれしい。観たことがない人に、ぜひ観てほしいから。
この2004年版は、コトー先生(吉岡秀隆さん)が志木那島にやって来て1年後のことが描かれている。剛利(時任三郎さん)の息子・剛洋の初恋、進路、看護師・彩佳さん(柴咲コウさん)家族のことなどを絡ませながら、2夜連続の前編・後編で放送された。
ロケ地は日本最西端の有人島・沖縄県与那国島
2004年版には、とても思い入れがある。
原作のモデルである甑島はすでに訪れていたが、2003年にシリーズ1が放送されてから、ずっとロケ地の与那国島に行きたいと思っていた。それまでも沖縄の離島はあちこち旅していたけれど、西の果て・与那国島へはまだ足を踏み入れていなかった。
連続ドラマ放送の翌年(2004年)、資金を貯めて与那国島へ渡った。当時は石垣島からジェット機が、また那覇からプロペラ機が飛んでいたので、那覇からの便で行った。
島に着いて衝撃の事実を知った。
ほんの数日前まで、秋に放送される2004年版のロケが行われていたのだ。
ああ、痛恨のニアミス!!!!!
当時はツイッターもインスタも無いし、現地情報については、民宿と行きたい場所をネットや南山舎の本で調べたぐらい。何より、旅の事前情報は必要最低限のものだけでいい派なので。だが、このときばかりは「その情報、はやく知りたかった!」と思った。
しかしその後、またまた衝撃の事実を知ってしまった。
診療所のセット(海辺に本物つくってます)周辺は、ロケ中ずっと立ち入り禁止で近づくことができなかったらしく、「もしロケのときに来てたら、診療所のセットは見れんかったさぁー」と民宿の人が教えてくれたのだ。
どちらにしろ、ラッキーのようなアンラッキーのような(笑)。まぁそんなわけで、この2004年版には個人的な思い入れが強い。そしてリアルタイムで観たときは、ひたすら号泣したのを覚えている。
『Dr.コトー診療所』は劇伴も素晴らしいのだ!!
自分が初めてこのドラマのシリーズを観たとき、まずビビビときたのは劇伴だった。その夏に発売されたのがコレ。
劇伴は何人かが手がけていて、当初ドラマのエンドロールにも、サントラを購入するときにも名前は無かったように記憶しているけれど、そのほとんどが吉俣良さんによるものだとサントラの現物で知った。
自分が吉俣さんの存在を知ったのは、同じ年の春から放送されていたNHK朝の連続テレビ小説『こころ』(中越典子さん主演)。テーマ曲からいっぺんに魅了された。Dr.コトーの劇伴を聴いたとき、もしかすると同じ人が作っているのかもしれないと思ったら、やはりそうだった。
ちなみに『Dr.コトー診療所』のシリーズ1(2003年)から5年後、吉俣さんはNHK大河ドラマ『天璋院 篤姫』の音楽を担当している。こちらもサントラが発売になると同時に購入し、リピートしまくったのが懐かしい。
ドラマに欠かせない劇伴。場面を盛り上げる、逆に静める、登場人物の心情に寄り添うなど、さまざまな形で関わってくる。
『Dr.コトー診療所』は、原作も脚本も役者さんたちも、架空の島・志木那島の風景も素晴らしい。それらに見事に寄り添っていた劇伴は、16年経った今も褪せることはない。ドラマだけでなく、自分の人生にもずっと伴走してくれている。聴けば、さまざまなシーンと台詞が蘇り、旅の思い出も蘇る。
このドラマ自体、生き方を深く考えさせられる内容であり、そのためサントラも今まで何度も聴いたし、2020年の春はそれこそ何回も何回も特別な思いで聴いた。
もし2004特別編を観て興味を持った方は、機会があったら2003年のシリーズ1、2006年のシリーズ2も観てほしい。
最後にくだらない余談だけれど……、
ドラマ内に登場するヤシガニラーメン(カップ麺)の赤・青・黄が本当にあったら食べたかった!(ヤシガニ自体が貴重だが……。現地で食べたそのミソはクリーミーで最高に美味かった)
連続ドラマを初めて観る方は、シリーズ1、2のどこかでヤシガニラーメンが登場したら「これが、あのぶんぶんどーが言ってたラーメンか!」と思ってください(笑)。
※このページのヘッダー画像は、当時フィルムで撮影したものです。現像してプリントし、部屋に16年間飾っていたら、すっかりいい具合に色褪せましたので、敢えて使ってみました。
Dr.コトー診療所に登場する子役について、別の朝ドラ記事で少し触れたことがあるので、よかったらこちらも。