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来たぞ❣️われらの。

シン・ウルトラマンを観た。息子2とともに。IMAXとかいうスゴい音響の会場で。

いやはや、このIMAXという装置は、年寄りのあたしにはいささかしんどいが、なんともえらい迫力なのだ。ズシンとくる。

本編の前のあたらしいジュラシックパークとトップガンの予告編で、その効果を知る。これらも年寄りには懐かしい映画なのだが、音や響きがまるで違う。

そうして、ようやくシン・ウルトラマンが始まる。空想特撮映画という文字が懐かしい。片腕を上げて大きくなっていくウルトラマンのポーズ。ああ、そう、この雰囲気だ。ウルトラQのあの褶曲のねじれが戻っていくようなタイトルの感じも思い出す。

年下のいとこたちと観た、遠い日のあのウルトラマン。♪むねーにつけーてるマークはりゅうせい♪(訂正したよ。セブンと間違えてた)というのが往時の主題歌だ。まだ歌えるな。

とはいえ、そんな思い出に浸るのも僅かな時間で、画面はスピーディーに切り替わり、差し迫る危機的な状況を教える。また日本がえらいことになってる、と案じていると、彼が現れる。

美しい立ち姿のウルトラマン。細身で、脚長で、弥勒菩薩で、舞の腕捌きのように優雅に見えるスペシウム光線のポーズ。ほう!となる。

そして見事にかたをつけて、美しい飛び姿で空へ消える。シュワッチなしで。そうシン・ウルトラマンは掛け声をかけない。戦いの中で思わず漏らす言葉もない。まるで静かなのだ。

飛び姿といえば、今の技術なら、もっと、もっともらしく飛ばせるだろうに、昔懐かし釣り人形的に見せてるところも心憎い。感情移入する所だ。

ものかたりのなかでは、彼の出現の波紋は、一人の男の死からはじまり、次第に大きくなっていく。組織や国、ひいては宇宙まで。えらいことになる。

予測不能の事態の対応に追われるなか、シンゴジラにあったようなこの国の組織や外交のありようも垣間見える。

セリフ少なく居並ぶ大臣役の役者さんたちが見ものだった。名のあるかたがたが並んでいた。ああ、そう言えば主人公役の役者さんはシン・ゴジラでは自衛隊員だったような記憶がある。駆け引き上手な政府の役人もシン・ゴジラで見た覚えがあった。いずれ素敵な役者さんたちだ。

メフィラス星人役の役者さんの胡散臭い演技が愉快だった。その決まり文句「好きな…….嫌いな……」もネタのようだった。芸達者だな。

主人公の役者さんの抑えた演技も光るが、そのバディの女優さんのくっきりした性格が心地よい。この女優さんの詐欺師の役ではっちゃける場面が印象的だったせいか、時々その役のイメージが被さったりした。

班長さんや室長さんの演技、事態に対応する重々しさの中になんともいえない軽さがあった。組織のなかで、どこかで飽き飽きしてる感じも。

後半には、これは使徒だ!と、思わず呟いてしまう場面があった。どえらい敵なんだけど、その装置の機能やデザイン性の高さは感動的だった。

いや、デザインというなら、禍威獣や外星人をはじめとして、現れるどの創作物も半端なく素敵だった。カッコイイのだ。ワクワクした。

地球を人類を守るヒーローには、いつも悲しみがある。こことは違うところで生まれ育ち、その地とここのルールの違いに引き裂かれながら、それでもここにいるという決意に胸が熱くなる。

ありがとうという言葉では軽すぎるかもしれないが、その言葉でしか表せない思いだ。

そして最後に流れる主題歌の歌声が心に響く。人気のひとの独特なテンポで、とても、難しい楽曲だが、特に最後フレーズが、がっちり心を捉えて離さない。

言葉少なに「よかったね」という息子2に「うん」と答えた。



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bunbukuro(ぶんぶくろ)
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