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「私の夢」


夢を笑ったいつの日か

涙も覚えたあの日から


人の声がよく聞こえる

人の顔がよく見える

うろつていた夢は もうそこまで


泣くには早すぎるし
笑うにはなんて今更



高鳴る鼓動を無視できない

こんな想いに暮れた日が何よりのしるし



飛んで叫んで

上がった心臓にまだダメだと叱りつけ

その繰り返し

もがいて やっとわかった 人肌


一人じゃ生まれなかったのに

それしか知らなかったから

遥か遠く 足取り重く

嘘で固めた「私の夢」



知らない人の 見えない夢に
なぜか刺さった小さな破片

文句もうまく言えなかった



それでも

跳ね上がる心臓を抑えることは
もうできないから

笑うし 泣くし

人を覚えて足取り軽く

近付いていくなら本望な
壊れやすい「私の夢」

人肌に触れたい「私の夢」


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