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港区(勤務)女子の「発心」その42@高野山 金剛峯寺

古いものと新しいものとの調和が美しかった話を一つ。

宿坊を出て、真言宗の総本山・金剛峯寺を目指します。その途中、前のお遍路で念珠を失くしてしまったため、元禄より続く「数珠屋四郎兵衛」にて新しいものをようやく購入しました。

以前、記事にも書いたような気がしますが、煌びやかな装飾が施された寺院よりも、個人的には素朴で木の匂いが薫るような、いわゆる「山寺」の雰囲気が大好き。故に、金剛峯寺も非常に落ち着く場所でした。
寺の内部は、狩野派や雪舟の後を継ぐ絵師たちにより描かれた襖絵で仕切られているのですが、中でも先住博氏の「瀧図」と「断崖図」が圧巻でした。襖絵は「鑑賞するもの」と半ば無意識下の固定概念があったのですが、この先住博氏の襖はちゃんと使われています。実際お坊さんが出入りするのを目撃しました。現在と過去が襖越しに繋がっている超次元的な空間でありながら生活にも溶け込んでいる。とても不思議な感覚でした。他にも「蟠龍庭」と呼ばれる石庭や、台所といった普段中々見ることのできないような場所まで見れて面白かったです。

高野山にはお洒落なカフェなんかもできたりしていて。今年の8月にオープンしたばかりの「高野山デジタルミュージアム」のカフェにて昼食を取りました。こちらで飲食した精進カレーのレトルトと、猿田彦珈琲とコラボしたコーヒーの粉をお土産に爆買いしました。併設されている(というより本来はメインの)デジタルミュージアムは、VRで伽藍の内部を俯瞰で観たり、曼荼羅を間近で観ることができるそうです。(実際、伽藍に行くと、曼荼羅は角度的にほとんど見えないのです)

最後に「大師陀羅尼錠」を直接本社(製造工場)に買いに行き、高野山を後にしました。今度はお遍路を一周した暁に訪れます。

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