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論文を読みっぱなしにしないために
論文を読む意義は,「新たな研究成果を知る」「先行研究を押さえる」など,さまざまあると思います。
そのなかでも「研究の仕方を学ぶ」「論文の書き方を学ぶ」ということも重要ではないでしょうか。
以前,以下のようなツイートをしたら,結構反響がありました。
論文はただ読むだけじゃなくて,型に流し込みながら読むようにすると,その論文の"穴"に気づきやすい pic.twitter.com/0VGzm0ZRXz
— ぶんぽう (@cielJF) September 4, 2021
これは,私が論文を読みっぱなしにしないために行っている,論文レビューのテンプレートです。
論文をただ読むだけだと,すぐに忘れてしまうので,これを残しています。
下に記入例を示しておきます。
【最近読んでおもしろかった論文をレビュー】
— ぶんぽう (@cielJF) September 11, 2021
小口悠紀子(2017)「上級日本語学習者の談話における「は」と「が」の知識と運用ー未出か既出かによる使い分けに着目してー」 pic.twitter.com/NmHt72TyYp
【最近読んでおもしろかった論文をレビュー】
— ぶんぽう (@cielJF) September 4, 2021
世良時子(2020)「タ形の連体節が予測させる意味」https://t.co/ICfmDWYAJv pic.twitter.com/QD01PH5v7i
このテンプレートは,以下の本を参考に作成しました。
本書のpp.86-87には「文献のまとめ方」という節があり,とても参考になります。
(その他,日本語教育学を具体例として,研究のいろはが易しく書かれています。私が大学院生のときの座右の書として大変重宝しました。)
この論文レビューを繰り返していくと,自然と論文を読む際に「論文の書き方」「研究の仕方」が分かってきます。なぜなら,テンプレートに書き込むことを意識しながら読むからです。
また,大学(院)などでの授業や,読書会に臨む前に,論文通読が課されることがあると思いますが,ただ論文を読んで,そこに書き込むだけでなく,論文レビューをまとめておくと,要旨を把握しやすくなると思います。
ノートにまとめる手間も省けます。
ぜひ,ご活用ください。
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