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ぬけぬけ病、局所性ジストニアとは


ぬけぬけ病は正式には局所性ジストニアという名前があります。

局所性ジストニアはランナーやピアニスト、ギタリストといった、同じ動作を繰り返すひとが発症しやすいと言われています。
文字を書くときに手がこわばる書痙も局所性ジストニアの一種だそうです。

私の場合はある日突然脚の力が抜ける症状がでました。
脚の力が抜ける=ぬけぬけ病
膝と折れる感覚からかっくん病、その他にも症状によって色々な名前で呼ばれているとのことです。

そして、原因と改善方法が確立し浸透していない研究途上の怪我であるため、多くの著名な選手がこの怪我が原因で引退されているとのことです。色々調べると、箱根ランナーや野口みずきさんも脚に力が入らない症状に苦しんだと知りました。

なのでどういうメカニズムでこういう症状が出て…という説明文を上手く書くことが出来ません。

私が治療して頂いている先生の説明を自分なりの解釈で書いてみます。

大方このように考えると理解しやすい、自分の症状とリハビリの成果が腑に落ちるという感じで、教科書レベルではありません。

・発症する根本原因に筋力低下がある。
→繰り返し偏った筋肉を使用し動作を繰り返すことでより屈筋(脚を曲げる筋肉)と伸筋(脚を伸ばす筋肉)の筋力のバランスが崩れてしまう。
伸筋の筋力低下が起こり、過剰に使用した屈筋が制御不能になる(イメージですが…)

→伸筋の筋力低下により過剰に屈筋が収縮。この事象により急に伸筋が機能しなくなり脚が支持できなくなる。=脚に力が入らなくなる。

→屈筋の過剰な収縮とは屈筋が強い訳ではなく異常筋緊張ということで動作においてコントロール不能なため、股関節屈曲が困難になる=脚が上がらなくなるといった症状が出る。
→股関節屈筋、内転筋の過収縮により股関節の痛みに繋がってしまう。

説明しやすい筋肉について色々書いてみました。
しかし、ジストニア自体は脳神経系の疾患なので筋肉そのものに異常があるというよりは筋肉の収縮を司る脳神経の方にエラーが出ています。

屈筋の過収縮=異常筋緊張とさらっと書いてしまいましたがイメージしやすいところを挙げると、脳梗塞、脳出血で起こる片麻痺も異常筋緊張の一種です。(重症度やメカニズムは違いますが…。)
異常筋緊張により筋肉がこわばる、反対に力が入らない症状で動作を妨げてしまいます。

そのため、局所性ジストニアは一般的に脳神経系の疾患に当てはまります。

この脳神経系のエラーを治すためにも、正しく筋肉を収縮させる練習を繰り返し行う神経筋再教育、運動学習が必要になります。なので、筋力アップの為だけの筋力トレーニングでは治らないということになります。


発症の根本原因は繰り返し偏った筋肉を使うことによる筋力低下にありそうですが、きっかけは色々な事象が重なりあっているみたいです。

意識してフォームを変えることで症状が出てしまう、練習環境や練習メニューによっては症状が出やすい、シューズが合わない、などなど…

私の場合も、筋力のバランスが良い方ではなかった…後々フォームについても筋力トレーニングについても掘り下げられたらと思います。 

【もしかしたらぬけぬけ病ではないかと思っている方へお伝えしたいこと…】


片脚の筋力低下は色んな病気や怪我で起こり得ます。 


最初からぬけぬけ病と決めつけず病院で色々検査して筋、骨に器質的な問題点ないことがわかった上でぬけぬけ病を疑うのが良いかなと考えます。

また、「ぬけぬけ病は筋力低下」だとしたら、

片脚の筋力低下や筋のアンバランスは色んな怪我に繋がります。


腰椎椎間板ヘルニア、恥骨疲労骨折、股関節唇損傷など…

1度レントゲンやMRIを撮ってぬけぬけ病と併発している怪我がないか確認すると、安心して筋トレや練習を行うことができると思います。

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