Sasieni / TWO DOT / 52G
レストア前
sasieniのTwoDotです。
初サシエニ。
sasieniは、チャラタンで見習いとして過ごし、ダンヒルで工場長として働いてたサシエニさんが独立したメーカー。
「FourDot」という4つのドットロゴが有名です。
最初ダンヒルと同じ1つのドットつけてたら訴えられたらしい。
そらそうよ。
castelloとcaminettoの関係とかもそうだけど、なんで元職場のものをパクって大丈夫と思ったのか。
そういう時代だったのか。
ダンヒルに満足出来なかったサシエニさんが完璧を求めて立ち上げたそうで、ダンヒルの代名詞とも言えるオイルキュアリングを押し進めて、ダブルキュアリングなる物を施しています。
サシエニの香り立ちと言われる、香り高くドライな喫味を感じられるそう。
ただ、サシエニも時代によって評価が変わります。
初代サシエニさんと、後を継いだ2代目の息子さんまでの、ファミリーエラと呼ばれる時代の評価が高く、それ以降、サシエニ家が経営から離れた時代はイマイチと言われています。
家族時代は、すごく厳しい審査のもと、完璧なものだけにFourDotの名前を付けていました。
少しでも傷などがあると、セカンドブランドとして売り出し、FourDotのブランドを大切に育てました。
なのでセカンドの種類がめっちゃ多い。
しかし、サシエニ家が離れた後は、FourDotのブランド力を安易に利用し、なんでもかんでもフォードットとして売り出しました。
結果、全体的なクオリティが下がり、評価ガタ落ちです。
見分け方は簡単で、家族時代は "Four" Dot、それ以降は "4" Dotです。
表記が。
トンチか。
家族時代のFourDotのラスティックをずっと狙ってるんですが、なかなか手頃な値段で出てこない。
そんな中、好みのフォルムのTwoDotに出会ったのでたまらず購入。
一個前の記事にあげたダンヒルLB的なマッシブなフォルム。
丸っこい大きなボウル。
サイズもデカい。
好き。
TwoDotは、2代目サシエニさんの時に作られた、FourDot未満セカンド以上のライン。
FourDotに一歩届かなかったけど、セカンドと違ってFourDotと同じ製造過程を経たラインです。
なので喫味は変わらず、値段は安く、ブライヤーの質もどこが悪かったのってレベルの、FourDotロゴさえ諦められるなら、とてもお得なシリーズです。
ブラストなら傷も関係ないし。
ただ、製造期間が2代目時代だけと短く、逆にそこそこレアになっちゃってます。
シェイプコードは52G。
52はFourDotだとHurlinghamという名前のアップルビリヤード。
Gは諸説ありますが、ジャイアントのGではないかとのこと。
ジャイアントて。
レストア済みで状態よく、そのまま使えそうですが、ステムの吸い口底面に問題あり。
セラーいわく、穴が開いてたので道具箱の中にあったアクリル片をハンダゴテ的なので溶かして塞いだとのこと。
雑ーー!
おかげでかなり安く購入出来たけども。
前回記事のダンヒルルートに続いて、ステムに対する意識の違いを見せつけられる感じ。
自分は気になるのでもうちょい綺麗にします。
全体的に磨かれてるけど、所々曇りというか、ピカピカさにムラがあるし。
ステムの修理
アクリルで補修したとこをヤスリがけ。
馴染んだら良いなあと思いながらヤスってたけど、結局アクリル全部取れた。
改めてプラリペアで補修。
黒い接着剤でのステム補修と同じく、プラリペアも、アクリルステムに使うと問題ないですが、エボナイトに使うと、日光の下でよ〜く見ると補修した箇所がわかります。
黒の色味違うので。
でもまあ、自分はビッツつけるので。
ダイヤモンドヤスリと400の紙ヤスリで成形。
サシエニのリップはダンヒルとかに比べて薄くて平べったいので結構大変。
プラリペア盛りすぎた。
プラリペアはエボナイトより硬いので結構頑張ってヤスらないといけないです。
あとは2000までヤスリかけて、白棒パフとコンパウンド。
全体をつやふきんで磨いて完成です。
完成
ボウルは綺麗にレストアしてあってやることなかったので、カルナバを重ね塗りして、ボウル内側にハチミツ塗っておしまい。
ボウルがデカくて丸っこくて好きです。
全体的に浅いブラストだけど、ボウルトップにだけサシエニのラスティックを思わせる細かい掘りが見られます。
ステムもピカピカです。
薄いリップをキープしつつ穴は無くなりました。
ダンヒルの127とLBSとの比較。
上から127、LBS、TwoDot。
LBSよりデカい。
ジャイアント。
以上でレストア終了です。
おつかれさまでした。
(検)
パイプタバコ パイプスモーキング パイプ