CASTELLO / SEA ROCK / NS / 15
レストア前
カステロが2本も入った20本くらいのロット入りを購入。
前に目をつけてたけど落札できなかった案件が、支払い不試行で再出品されてた。
以前の倍近くの落札金額になっちゃったけど…
まあ、元は取れてる。
ちょっと珍しいシェイプのシーロック。
NSは、"Not Standard"の意味らしい。
非標準シェイプ。
ダンヒルでいうところのQuaintに相当。
シェイプコード15とあるけど、現在の15はビリヤード。
このシェイプは15じゃなくて215、フレアシャンクのファンシービリヤード。
多分、215がシェイプとして規格化される前に、試験的に作られてたシェイプ、だったのかなと思う。
制作時期はわからないけど、215シェイプ成立前だし、Kコードないし、S○コード時代(50年代〜60年代後期)かなあ?
何点かネットで同じようなシェイプの、NSでサイズコード無しは確認できた。
ボウルトップとシャンクエンドが花びらみたいに波打ったスムースになってる。
シャンクエンドは気持ち広がってる。
アーミープッシュ。
そこはかとなくデニッシュ風味。
デニッシュが流行った時期に産まれたんかな?
ステムには3の記載。
インナーチューブのストローサイズ=煙道サイズ。
細め。
カステロのステムは硬いアクリルなので、だいたい綺麗か割れてるかのどっちかなんだけど、結構強めにティースマークついてる。
けど、まあ綺麗。
ボウルトップは結構黒ずみ。
カーボンはそこまで厚くない。
火皿も歪んでない。
全体的に状態はそこそこ。
でも悪くはない。
やったね。
ボウルのお掃除
リーマーとナイフでカーボンゴリゴリ。
底の方リューターでブーン。
割とあっさり綺麗に。
コットンとモール詰めてアルコールメソッド。
エタノールひたひたにして、数時間おきに数回注ぎ足して、一晩放置。
ボウル内は軽くリーミングしておわり。
割と綺麗かなーと思ってたけど、モール外したらヤニの塊がごっそり。
竹串とかで塊を掻き出しながら、ストローブラシとかでゴシゴシ。
手強い。
アーミープッシュってここに貯まるんかな。
キッチンペーパーとモールで蓋をして、マーフィーのオイルソープで外側洗い。
原液を歯ブラシでゴシゴシ。
ぬるま湯の流水で洗い流します。
ボウルトップがちょっと黒ずみ残っちゃったし、スムースなので軽くヤスリ掛け。
800〜2000くらいで。
ぽちっと黒い丸は焦げじゃなくて木目ぽくて取れなかった。
ヤスった箇所は家具補修ペンで軽く再塗装。
エタノール染み込ませたキッチンペーパーで拭き取りながら馴染ませつつ塗り重ね。
前はアルコール染料の水性ペンとかも使ってみたけど、結局こっちに落ち着きました。
ヤスった箇所に白棒バフ掛け。
ピカピカ。
椿油を全体に塗りたくり。
彫りの溝にも歯ブラシでゴシゴシ。
放置せずにキッチンペーパーで拭き取り。
ルネサンスワックスを歯ブラシでゴシゴシ。
香港の怪しげなカルナバクリームを歯ブラシでゴシゴシ。
スムース部分にカルナババフ掛け。
布で磨いて靴磨きの豚毛ブラシでゴシゴシ。
ピカピカ。
最後に少量のハチミツをエタノールで溶いてボウル内に塗り塗り。
ひとまずボウルはおしまいです。
ステムのお掃除
エタノールつけたストローブラシで中をゴシゴシ。
シャンクにヤニが貯まってたことから予想してたとおり、こっちもかなりヤニ貯まってる。
なかなか手強い。
アクリルはエタノール使わない方がいいらしいけど、問題起きたことはない。
長時間漬け込めなけりゃヘーキヘーキ。
どうせヤスリかけるし。
ティースマークを400〜600で消して、リップ周りを中心に800〜ヤスリ掛け。
カステロのアクリルはピカピカなので3000まで。
リップ以外は綺麗なので、隅々まではヤスリ掛けない。
全体を白棒バフとコンパウンドで磨いて仕上げ。
ピカピカ。
あとはボウルと合体して、全体をつやふきんで磨き上げて完成です。
完成
ツヤツヤピカピカです。
ボウルトップの波型も映えます。
ステムもピカピカ。
くわえる方向から見ると、ボウルトップとシャンクエンドのスムースが、シーロックのゴツゴツに対してコントラスト高く見えて綺麗です。
まだ20本くらいあるので当分遊べそう。
以上でレストア終了です。
おつかれさまでした。
(検)
パイプタバコ パイプスモーキング パイプ