相性バツグン!タコとワインのおいしい合わせ方をご紹介します🍷
タコに赤ワインという選択
タコはグリコ-ゲンが多いだけでなく、タウリンも多い。それゆえ、タコは、単にレモン・塩を振るだけで旨味が増し、一般的にはタンニン(渋み)が少ない辛口の冷旨系白ワイン(ブルガリア・ワインであればロビコ・シャルドネなど)と良く合います。この場合、料理の酸味とワインの酸味が一致していることが大事です。
また、タコの調理方法によっては赤ワインを合わせることもできます。(のちほどご紹介いたします)
タコ(以下、主にマダコ)は、日本だけでなく、地中海沿岸諸国のギリシャ、イタリア、フランス、スペイン、ポルトガルなどやブルガリアの黒海沿岸でも食べられています。
調理方法も、サラダ、炭火焼き、煮るなど、いろいろあります。
今回は、ギリシャとスペインの代表的なタコのサラダと、それを応用したブルガリアワインの相性に焦点を合わせてみましょう。
レッツ、ピタピタ〜!!
➀ギリシャ風タコサラダ
タコやキュウリなどの乱切り(1.5~2.0 cm)と、小粒トマト、塩・コショウ、オレガノ、レモン汁、白ワイン・ヴィネガ-、オリ-ブ油などを混ぜたギリシャ風タコサラダ。このサラダとブルガリアのさわやかなリンゴ酸とタンニンがややあるホワイト・マブルッドと合わせてみたら、ピタ・ピタと合い、夢かと思うようなおいしさに。
このサラダに乳酸の酸味のあるヨーグルトを少し混ぜてみると、“ブルガリア風タコのヨ-グルトサラダ”に変身!
華やかな果実の香りとフローラルな香りを併せ持ち、甘味と酸味のバランスに優れた白ワインのフォート ブルゴゾーネ ヴィオニエと、これもまたピタ・ピタと合った。
②タコのガリシア風サラダ
スペインのタコ料理はギリシャとは異なったスタイルだ。
マドリッドで食べた「タコのガリシア風」は、まずタコ(マダコ)を十分ほど軽く茹でてから、足を刺身にして皿にきれいに盛る。
その刺身には、スペインで”アホウ“と呼んでいるニンニク、それにピリッとするピメント(赤とうがらし)、塩、レモン汁、オリ-ブ油やパセリのみじん切りが振りかけてありました。
そして、グラスに注がれたのは赤ワイン。ニンニクとピメントは、タコのグリコ-ゲンをマスキング(被服)しながら、温旨系赤ワイン中の乳酸やタンニンと、ほどよく合いました。
タコと赤ワインの相性を高める方法は、赤ワインのタンニンと相性のよいピメントかニンニクを、もっと加える。あるいは、オレンジジュースで赤ワインの渋味を隠してもよい。
“甘味は渋味を隠す”という原則です。
タコのガリシア風サラダを、ブルガリアの赤ワインで合わせるなら、ペンタグラム・ピノ ノアールがおいしい。
この赤ワインには、優雅な香りとやわらかなタンニンがあって飲みやすい。タウリンの多いタコとタンニン(ポリフェノ-ル)が多い赤ワインの相性の共演は、健康の上でも役立ちます。
♪タコ、タコあがれ天まで~♪・いえ、♪タコ・タコ召しあがれ、ワインまで召しあがれ~♪
皆様も、こんな合わせ方で人生を一層楽しく過ごされては如何でしょうか。
文:渡辺正澄(社)日本ソムリエ協会 名誉ソムリエ
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