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書店パトロール70 江戸物語と東京物語

またまた蔦重、である。

私は、この、新ドラマ、が近づく年の瀬、段々と、冬の空気が色濃くなる
師走の空気感が好きだ。本屋は、これから始まる新ドラマの関連本の海のようだ。
まぁ、おそらくは、通して観ることはない、観ることはないが、新年の雰囲気はここから、である。
で、そんな私の眼前に、これらの蔦重コーナーが。私の大好きな別冊太陽の蔦重本もあって、少し食指が動くが、然し、けれども、貧乏な私には高嶺の花。

おっと、その横には読みやすそうな蔦重本が。江戸の仕掛け人。蔦屋重三郎、起業家、仕掛け人、メディア王。メディア王、といえば、ウィリアム・ランドルフ・ハースト。二人のメディア王が時空を超えて出会い、闘う、そんな話はないものだろうか。

さらに、まさかの蔦重のレシピ本まで出ていたので、私は驚愕した。

今も、本屋では、すでに昨年から渋滞を起こしている『源氏物語』関連本が山のようにあり、大河ドラマ、と、いうのは、恐ろしい影響力があるものだ。然し、パイには、限りがある。蔦重本が大量に出版されているこの世界において、もう、源氏、式部、まぁ、彼女たちは常に一軍、一軍ではあっても、もう、お前の席はねぇから、とばかりに、蔦重が書店を飲み込んでいく。
つまりは、来年の春に向けて、今度はやなせたかしコーナーやムックで書店が溢れ、さらには夏頃から今度は小泉八雲の本が溢れ出す。そうやって、経済は回っていく。回るよ回るよ、地球は回る。地球はメリーゴランド〜♫

で、蔦重の呪縛から逃げるように、雑誌コーナーに足を運ぶ、と、そこには、芸術新潮12月号が。

分厚いしたけぇ!1,850円。あのさ、雑誌、に出せる金額なんてブルジュワ以外は精々500円までだわ、え?それじゃあ昨今はコロコロコミックも買えないって?参ったね、こりゃ、ってなもんで、然し、特集は京都、まぁ、我が都であるが、然し、けれども、やはり京都、まだまだ深みがあるなぁ〜とパラパラと。

さらに、合わせて、来年の美術展を紹介した1月増刊号なるものも並んでおり、まぁ、欲しいが、これと2冊購ったら3,600円超えるからな。とんでもなくたけぇ。で、表紙がね、図らずも、『雨の中の欲情』を思い出す、つげ義春の眼を思い出したね。

蔦重に、美術、もはや、芸術が渋滞している。そんな私の眼前に、今度は、別冊太陽の『ヴィンテージマンションに暮らす』が。

これは要チェックやな、とパラパラと見ていると、そこに、美しい美しい建物が。

ドラード和世陀わせだ。な、なんじゃこりゃ、すげぇ、私、こんな建築識らなかった。梵寿綱、建築家の仕事。えー、すごい。まるでサグラダ・ファミリアみたいじゃないか。いや、なんつーか、カサ・ミラみたいな。
サグラダ・ファミリアは2026年に完成予定だそうだが、私も行きたい場所の一つ。然し、この梵寿綱さんの建築はすごいなぁ、ビルを美留、と呼ぶのが可愛いが、然し、日本のガウディ、と呼ばれているそうで、うーん、いいなぁ、住みにくそうだけど。
詳しく書かれているブログや記事があったので、こちらに転載させていただく。

うーん、やっぱり東京はええなぁ。と、ますます思ったね。蔦重だって、江戸の人間である。つまりは東京もん、江戸っ子、粋な感じ、それは、京都にはないからね。京都は陰険だと言われており、まぁ、陰険だよね、実際。いや、日本人は基本陰険だよね、集団心理で動くし、個より集団をね、重んじる、組織を生かすならば、個はもういらない、っていうか。でもね、やっぱり個性は大事ですよ、見てください、蔦重も、梵寿綱も、クセがすごいじゃないですか。クセスゴこそが、きっと次代に残る鍵なんですね。


嗚呼、東京物語。
縮緬三尺ぱらりと散って、花の都は大東京です。
金波銀波のネオンの下で、男ばかりがヤクザではありません。
女ばかりが花でもありません。


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