見出し画像

書店パトロール72 メキラ大佐が好き

唐十郎が襲ってくる!?と、いうことで、『唐十郎、襲来!』いや、寧ろ、召喚である。究極召喚獣としての唐十郎、てゆーか、『FFⅤ』の図書館で本から顔だけ出してるこんなモンスターがいたような気がする……。

うーん、2,640円。高いけど、読みたいなぁ、と。すごい顔だなぁ、こんな嬉しそうな顔、久々に見たなぁ。
唐十郎の周辺の人のインタビューとか載っている。これは買う候補として、店に戻しつ、書店をウロウロ。

そうすると、以前から多い、多いと思っていた蔦重本が目に付く目に付く。
どれだけ蔦重で商売するんだい、ってぇ感じだが、然し、ここが商機、どの出版社もたくましい。出版は商売であると同時に革命であるから、この二律背反をどう綱渡りしていくかが重要である。

まぁ、然し、この浮世絵とか黄表紙の本とかにはそこまで興味がない私ですら、蔦重本に手の伸びる。而も、なんと漫画でわかる蔦重!という便利な代物も!私のような遅読家であり、バカ、には、こういう、絵で書いていてわかりやすいのが有り難いのだ。だって、わずか3時間で蔦重がべらぼうに理解できるんだぜい?

で、そんな私の前に、『日本画家小譚』なる本が。


本の大きさとか装丁の感じの割に1,980円、まぁ安く感じる。これもまた、漫画。識らない世界を紐解くのは、漫画が最初でちょうどいい。そう、識らない文化、蔦重童貞や日本画家童貞には、漫画がちょうどいい。よく、難しい本を買っちゃったり、形から入ることがあると思うのだが、あれは、まぁ、私がここで書くほどのことでもない程に、皆様方、そういう挫折、繰り返してらっしゃるでしょう。
だいたいね、noteでも、こいつ絶対この本読んでねーだろ、的なレビュー、そういうのも散見されますね。いいんですよ、読んでなくても。読んでないのを読んでいると見栄張って見透かされる程に恥ずかしいことはありませんからね。

で、肝心の本。パラパラと中身を。識らない日本画家たちの漫画だがまぁ、勉強になりそうだ。結局、京都画壇とか、ああいうのは、まず、名前が似ていたりするので、なかなか覚えるのが大変なわけだが、然し、こういう漫画、っていうのは、何よりも楽しく読めちゃうからおすすめだ。まぁ、然し、購入は見送る。

そして、次に気になったのは、『ヘテロトピア集』。

カワイイ装丁が気に入って、詩人の小説集だ。詩人が小説を書く、小説家が詩を書く、それは必ずしも同列ではない。生き方、思想、理念、それらが異なるということは言葉という同胞を持っていても、そこに流れる血が異なっている、という不可思議なことがあるものなのだ。
詩人と小説家は違う生き方であり、詩、短歌、俳句、戯曲、小説、そういった文章芸術もとい文章幻術は、結句履歴書であるから。
何を言っているのかわからないと思うが、私もわからない。
で、まぁ、ヘテロトピア、異郷、である。異郷への憧れ、それは誰しもが抱いているものだ。私はこの小説が欲しくて堪らなかったが、お金がないので逃げ出した。


そして、見つけた、『メメントラブドール』、単行本。私は、太宰治文学賞の雑誌版買ったからあれに所収されているので悩んでいるのだが、買うべきか買わないべきか。買わないべきか、ってちょっと変な感じだけど、まぁ、これは購入しよう!と決意をする。然し、けれども、私は、他の候補作3作をまだ読んでおらず、これも読まなければならない。
そう、私は読みたい本がたまりすぎており、実は、最近古書とか古本で20冊くらい買ってるので、全然消化出来てないんだよね〜。金もねぇし、時間もねぇし、でも楽しいことや楽しみはたくさんあるしで、大変だナ。


いいなと思ったら応援しよう!