古代戦士ハニワットと新海誠
『古代戦士ハニワット』の最新刊を読む。
相変わらず濃厚な漫画である。現在、10巻まで刊行されている。
『鈴木先生』の武富健治氏の最新作である。
10巻は、ハニワットの重要な局面である第2部の最終章である。
とてつもない濃度で、情報過多、情報が渋滞を起こしており、私はなんとなーく頭に入りきっていないが、然し、それでも面白いのである。
あとがきに依ると、有志による特濃同人誌が鋭意編集中であるという。それは少し欲しいなと、購入に思いを馳せる。
私は『古代戦士ハニワット』を読みながら、この漫画は新海誠が次作として監督すべきものなのかもしれないな……と独り言ちた。
まぁ、独り言ちたのは嘘であるが、新海誠は日本神話を作品に織り込む作家である。常に、日本の神話、日本の言の葉を紡いできた作家であり、それは、日本人のDNAに根ざしている。
日本人は、思いの外『日本』というものを愛している。愛国心が無いようで、覚醒したのならば一番美しい血桜を咲かすのはやはり日本人だろう。
『古代戦士ハニワット』の内容は、面倒くさいので以前書いた記事を参照して頂きたいのだが、まぁ、平たく言えば、仮面ライダーみたいなものであり、ウルトラマンみたいなものである。
『新世紀エヴァンゲリオン』や庵野作品が好きな人は、基本的には好きな作劇だと思われる。
武富健治先生の絵は非常にクセがすごいため、なかなか手に取らない人が多い。そして、埴輪であり、この表紙である。誰が買うと言うのか。お目が高い、購入を決断した貴方は審美眼は本物である。
今作では、巫女と埴輪徒の繋がりや祈りなどが戦う上で重要なファクターになるが、こう、時空ではないけれども、空間を隔てて謎のテレパシーを受信する男女というものは、やはり新海誠的であるし、アニメーション化するにあたり、若干新海誠のきれいめ絵面に調整したらーそれは武富健治先生の絵の空気感はなくなるのだけれどもー、絶対に面白くなると思うんだよネッ!
なので、とにかく、『古代戦士ハニワット』を、新海誠監督作品として、アニメシリーズにすべきであると、私は強く言いたいわけである。