2023.9.22 いつも格差を広げるのは「グローバリスト」 三橋貴明氏 施光恒氏 saya氏
民主制・自由・平等・福祉 全て国民の仲間意識に基づき成立している【三橋TV 第759回】 2023.09.22
0:41~
「自由民主主義(多数決)が成り立つ」には、「仲間意識」が必ず必要
三橋氏
今回も「施先生」お招きしまして、いろいろお話を伺うんですけれども、
あの「民主制」で、やっぱり印象的なの、私「アメリカ」で「大統領選挙」があって、「負けた側」が「敗北宣言」するじゃないですか。
施氏
はい。
三橋氏
それは「同じ国民同士で、ちゃんと選挙で戦って負けたんだから、今回負けを認めましょう」と。
「でも、次は「多数派」になって、勝ちますよ」っていう、そういうニュアンスもあるんだけど、いずれにしても「多数決」が「政党」じゃないですか、「政党」って「本当に正しい政策」っていう意味じゃなくて、「やり方として、正しい(民主制の中の多数決)」って意味なんだけど、
施氏
はい。
三橋氏
それ、つまりは「多数派が勝った」時に「少数派が納得しなくちゃいけない」、多分、これが重要なんですよ。だから「敗北宣言」するでしょ?
これ「納得できなかった」ら、「テロ」とか「犯罪」とか、あの「革命」とか「暴動」になっちゃうでしょ、「クーデター」とか。
saya氏
はい。
三橋氏
つまりは「同じ国民だよ」っていう、この「納得感」がないと「民主制は成り立たない」ということを先生がおっしゃってて、
施氏
そうなんです。
三橋氏
「いや、それはその通りだな」ってことで本1冊書いたぐらいですね、このテーマで。「自民党の消滅」ってやつですけど。
saya氏
あぁ、そっか。
三橋氏
そうなんです。
施氏
そうなんですよ。
実は「民主主義」、まあ「自由民主主義」、それ自体がですね、本当はあの「仲間意識がしっかりある」とこしか「(成り立た)ない」んですね。
だから社会の中に「熱い連帯意識」があるところじゃないと、「自由民主主義」って「成り立たない」んですね。
「中国」「ロシア」など、「ユーラシア大陸のど真ん中」では「自由民主主義」は成り立たない?
三橋氏
つまり「帝国」では、「民主制」は成り立たない、ってことですね。
施氏
成り立たないですよ。
だから、「中国」とか「ロシア」みたいに、こう「ユーラシア大陸のど真ん中」ってのは、伝統的にあの「民族の移動」がですね、こうものすごく「激しい」ところなんですね。
saya氏
はい。
施氏
ああいうところだと「連帯意識」って「できない」ですよね。
三橋氏
それは無理ですよ。
「チベット人」と「ウイグル人」と「華人」が(混ざって)「連帯意識、持ちますか?」って、「あり得ない」ですよね。
施氏
「宗教」も「人種」も結構「バラバラ」で、みんな「入り混じって」やってきたわけですからね。
で、ああいう所ってのは、もう「秩序を作る」ためには「力」しかないんですね。
三橋氏
う〜ん。
現代の「デジタル権威主義」の中、つまり「監視国家」の中で「格差が拡大する」
施氏
まぁ今だったら「デジタル権威主義」みたいなやつですかね?
三橋氏
「共産党」、「中国共産党」みたいなですね?
施氏
「監視国家」ですけど。
で、やっぱり(「秩序」を)「力で作るしかない」んですね。
だけど本当は、「自由民主主義」ってのは、やっぱり「仲間意識があるところじゃないとダメ」なので、だから割と「日本」みたいに、こう「日本列島」みたいな感じで、伝統的にあんまり「人の移動がなかった」とか、
まぁ「ヨーロッパ」もそうなんですね、実は。
三橋氏
そうですね。
施氏
そういうところだと、例えば先ほどの「民主主義」でも「少数者の言い分も聞こうか」っていう気になりますし、「選挙」でどっちかが勝ったとしても「お互い、殲滅するまではやらない」と。
三橋氏
要は、「健闘を称え合う」みたいな感じですね?
施氏
「考え方(が)違って」も、我々基本的に「仲間だよね」っていうのが、まあ半ば「無意識にある」ところじゃないと、「民主主義」ダメなんですね。
まあ同じように、あの「福祉制度」ってのもそうですね。
三橋氏
そうですね、はい。
「福祉制度(国が税金で運営する)」は「仲間意識」で成り立つ仕組みで、損することもある、・・・しかし、
施氏
「福祉制度」って、有り体に言っちゃうと、「よく稼いだ人」が、「あんまり稼がなかった」人に、ちょっとこう「配分を認めてあげるよ」っていうところが、実は「社会の中にないと「福祉」って、成り立たない」。
三橋氏
そうですね。
要は、「高所得者の人」から「税金を、いっぱい取って」、「低所得者」に「税金(あまり)とらない」で「支出を出す」ってことだからね。
施氏
そうですよね。
「仲間意識」がないと、「平等」も「自由」も「民主制」もない
ですから、そういう形で、「仲間意識はない」ところでは「平等もないし、民主主義もない」んですね。
三橋氏
あと「自由」もない。
施氏
「自由もない」ですね。
三橋氏
あと「民主制」もない。
施氏
「民主制もない」、そうですね。
三橋氏
それ全部、「ナショナリズムの「上」に、成り立ってんだろ」っていうの、
あれ、「5年」ぐらい前でしたっけ? 「三橋経済塾」でお話いただきましたけど、「その通りだな」って。
施氏
本当にそうなんですね、ええ。
ですから、そういう形で、初めて「民主主義」って「成り立つ」わけなんですが、
「グローバリスト」は「中間団体」を壊していく
で、あのこの本(「新しい階級闘争 大都市エリートから民主主義を守る」)の中で強調してあるですね、「中間団体」ってのを強調してんですね、
三橋氏
はい。
施氏
「民主主義が上手く成り立つ社会」っていうのは、何て言うかな、こう「放っといても、人々がそれぞれのところで団結して、結社みたいのを作っていく」と。
三橋氏
うん。
施氏
「労働組合」でも、その「地域団体」でも、または「業界団体」でも、「農協」でも。
三橋氏
あれ、「企業」もそうですよね。
施氏
「企業」もそうですね。
まぁ、あの「ネーション」っていう枠組み自体が、「一つの中間団体」って言ってもいいですけれども。
saya氏
はい。
施氏
なんかそういう風に、人々が割とこう「みんなと団結して、それぞれ結社作って」、またその「結社ごと」のその「中間団体」を「全部包み込むようなところ」で、あの「ネーションと」いうかな?
三橋氏
まぁ、あの「全農」とか、「労働組合の連携」みたいな感じですね。
施氏
そうですね。
本当は、「中間団体」の最たるものが「国会」だった(はず‥(;_;))
そして、そういう団体が「全国組織」もできて、で、だけどその上にまた「同じ日本人だから」みたいな感じで「お互い、言い分を聞く」と。
三橋氏
それ「国会」ですよね。
施氏
なんかそういうのがあって初めて「民主主義」って成り立つんですが、
で、「グローバリズム」はですね、これを「嫌がる」んですね。
saya氏
う〜ん。
施氏
とにかく「人々の連帯」ってのはもう「絶対やだ」と。
「国民国家」とかってのも、(グローバリストは)嫌うんですよね。
saya氏
(グローバリストは)「国家」自体も「嫌い」なんですね。
「グローバリスト」は「中間組織としての、人々のつながり」が嫌い
施氏
(グローバリストは)「国家」自体も「嫌い」なんですよ。
例えば、「人々が団結」しちゃうと「福祉国家」とか作っちゃう、と、下手すると。
そうすると「自分たちが稼いだ金」を「政府」が「合法的に持ってく」ことしちゃう、と。
三橋氏
「税金は取られる」(と)、「別にいいじゃん」って話なんだけど、ならないですね?
saya氏
そうですね。
施氏
まぁ、ともかく、「グローバリスト」は「人々の連帯」を「潰そうとする」んですね。
三橋氏
うーん。
施氏
「ネーション」のレベルもそうですし、もう「労働組合」とかも「絶対嫌だ」と。
で、「農協」とかも「もう、うるせえ」みたいな感じになっちゃって、で、結局、だから「グローバリストたち」はもうあの「連帯」、「中間団体」「ネーション」もう「全部、解体しよう」っていうことなんですね。
グローバリストは「格差を大きくするために動く」
で、この本が強調してるのは、もうその「中間団体」ってのが「壊れて」きて、「グローバリストが、壊そうとしてる」と。
で、それがまたあの「格差を、より大きくしてる」っていうことなんですね。
saya氏
「日本」の場合は、やっぱり「中曽根さん」の時に「国鉄解体」あたりから、それこそ「労働組合」とかが、すごく潰されてきてしまったんですけど、
「中曽根さん」は、どっちだったんですか?「確信犯」?
施氏
あれは、もう「確信」はあまりなかったかもしれないですね。
三橋氏
でも、「サッチャー」「レーガン」の後、ですよね? 真似したんでしょ?
施氏
「真似」したんですね。
どこまで「自覚的だったか」はわからないですけど、「新自由主義が欧米で流行ってるから、やってみるか」ぐらいだったのかもしれないな、と思うんですけどね。
saya氏
でも「サッチャー」とか「レーガン」とかは、どうだったんですか?
三橋氏
「サッチャー」は結構「確信犯」ですよ。「レーガン」はちょっとわかんないですけど。
施氏
「確信犯」的なところ、多いにあったと思いますね。
あの時やっぱり、逆に、こうなんていうんですか、「労働組合」がちょっと「強くなりすぎ」ちゃって、「経済」が「ニッチもサッチも行かなくなっちゃった」ってのは、確かに「イギリス」の文脈ではあったと思うんですよね。
saya氏
なんで「保守」がそうなるんですかね?
三橋氏
それは簡単ですよ、だから要は、そういう「改革」やると反発かうから、「俺は保守です」って言わなくちゃいけない、ってことですよ。
saya氏
あぁ〜。
「保守」は「愛国プロパガンダ」に使える?
三橋氏
だから、あの「戦争しない」んです、「アルゼンチン」と。
そしたら「支持率」上がるから「よしっ」ってことで やるわけでしょ?
「愛国方針」ですね、「愛国プロパガンダ」です。
saya氏
「改革」に結びつきやすい「思想」が、「保守の中にある」ってわけじゃないんですか?
三橋氏
あ、それは「ない」と思います、「ない」です。
あの「保守」っていうの、装わないと「支持率」上がんないから、「できない」。
saya氏
あ、「逆」なんだ。
三橋氏
「できない」でしょうね。
施氏
まぁ、当時はまだ、「冷戦」の時代だったので、なんかそういう「労働組合運動」が、だんだんこう「社会主義化につながっていくんじゃないか」みたいなのが、そういう「保守」と「革新」の「分け方」ってのがあったんですね。
「保守の中」にいた「グローバリスト(自由主義者」が、「労働組合潰し」をした
だから、まあ「労働組合に対する反発」みたいな、こう一部の「保守」の中にも「新自由主義者」がいたので、
で、そこで だんだんと「労働組合潰し」みたいな感じになってたんですが、
だけどあの「自由民主主義のため」には、実は「労働組合」みたいな「中間団体」って、すごく大切なんですね。
三橋氏
そうですね、はい。
施氏
あれがないと、「一般大衆の声」って絶対「政府」に、「団結しないと、届かない」んです。
三橋氏
それ「いいちか?」の時代から言ってるじゃないですか。それ「1920年代」「30年代」ですけど、同じことやってるんですね。
施氏
本当、、そうですね。
で、「グローバル化」ってのは、この人々の、例えば「労働組合」みたいなのを「潰す」のに一番いいんですね。
三橋氏
はい。
施氏
例えばあの「グローバル化」以前だと 「資本家」は絶対に、「労働組合の言うこと」を「聞かざる得ない」ところがあったんですね。
だけど、「グローバル化」が進むと 「労働組合の言うこと」なんか、「あまり聞かなくていい」ことなっちゃうんですね。
なんでか?って言ったら 「労働組合」がちょっと、「賃金上げろ」とか、なんか「待遇良くしろ」って言って、こう「団体交渉に、出てくる」と。
そしたら「あ、いいよ」と、「うるさいこと言うんだったら、ここの仕事は海外に持っていっちゃうよ」と。
三橋氏
「工場、(海外に)移すよ」と。
施氏
または「今度は、移民、ちょっと多めに入れてくるからさ」と。
三橋氏
「それ(移民)と、入れ替えるよ」みたいな?
施氏
ええ、そうなんですよ。
「移民労働者に任せるよ」と、「もっと安い賃金で、喜んで働いてくれるよ」みたいな感じで、だからもう「労働組合」と「交渉しなくてよくなっちゃった」んですね。
で、「グローバリゼーション」って、それがあの「グローバルな企業」とか「投資家」にとっては、まぁすごくまあ「便利」というか、
saya氏
「美味しい」?
施氏
そうなんですよ。
「グローバリスト」は、グローバリゼーションに反対する人を「排外主義者(レイシスト)」呼ばわりする
それで、もし「グローバリゼーションの反対する」ような人々がいたら、また 「排外主義者め」「レイシストめ」みたいな感じで言って、
「グローバリスピークス」と「うるさい左派」もですね、「いや、やっぱり人道的じゃなきゃいけない」とかですね、
「左派」は簡単に、あの「新自由主義」の方に、 「新自由主義者」と「同じ」こと言っちゃうんです。
三橋氏
まぁ「民主党」です。
私、わかんないのが、「左派」って「労働者の権利を守りましょう」っていう色は「濃い」はずですよね?
ということは、「移民労働者に、反対」しなくちゃいけない立場だけど、それを「反対しない」ですよね?
saya氏
しません。
三橋氏
でもこれ「日本だけ」かと思ったら、「欧米」も同じなんだ?
施氏
「欧米」も同じところがあるんですね。
この本(「新しい階級闘争 大都市エリートから民主主義を守る」著:マイケル・リンド)は、とっても面白いのがもう一つあってですね、この本ですね、こういうこと言ってるんですよ。
「第二次世界大戦」が終わってから、日本を含めて、世界が「豊かな時代」があった
あの「戦後の、安定した福祉国家」、つまりあの「グローバリゼーション以前」ですね、
これ、だいたいあの「1945年」は「第二次世界大戦」が終わってから、まあ欧米はちょっと国によって差が ありますけど、だいたい「70年代」で、「アメリカ」「イギリス」は「70年代」「80年代前半」ぐらいまでですかね、
で、あの「他のヨーロッパ諸国」とか「日本」ってのは、だいたい「90年代半ば」ぐらいまで、「経済成長」と「配分」を「うまく両立させてきた」んですね。
三橋氏
うん。
施氏
で、だから「日本」も「1億総中流」、今の学生知らないですけど、「1億総中流」なんて言われた時代があって、「日本の一般庶民」は、割と「豊かな生活」を楽しんでたこともあったし、これはいわゆる「西側先進諸国」っていうのは、昔はそうだったんですね。
あの「アメリカ」も「ヨーロッパ」も、まぁ「日本」と似て、「庶民が主人公」で、割と「経済成長と、平等な配分」ってのが「両立してた」時代っていうのが、だいたい「80年代半ば」とかまあ「90年代」。
「日本」とか、あの「アメリカ」「イギリス以外のヨーロッパ諸国」は「90年代半ば」ぐらいまで、割と「安定した福祉国家型」の「ケインズ主義的な国づくり」をしてたんですね。
それが、壊されていったのは「グローバリゼーション」が蔓延したから
それがだんだん「新自由主義」で「壊されていった」と言いますか、
で、「壊されていった」んですけれども、その時に何が起こったか?って言ったらですね、先ほど言ったような、その「労働組合潰し」とか「中間団体潰し」みたいなのが起こってたわけなんですが、
「福祉システム」は「戦争」から生まれた
この本面白いのはあのそういう「福祉国家型のシステム」ってのは「どこから生まれたか?」って言ったら「戦争から生まれた」って言うんですよ。
saya氏
へぇ〜。
施氏
「戦時体制から生まれた」と。
で、これ「第一次大戦」にしても「第二次対戦」にしても、やっぱり「総力戦を戦う」ために、「ヨーロッパ諸国」また「アメリカ」もそうなんですけど、これ「日本」もそうなんですが、あの「戦争を勝ち抜く」ために、
この本「新しい階級闘争」っていうタイトルですが、その「古い階級闘争を、政府が乗り出して、妥協させる」ようなシステムを作っていったんですよ。
三橋氏
「資本家」では「プロレタリアート」みたいな話ね?
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プロレタリアート(ドイツ語: Proletariat)とは、資本主義社会における賃金労働者階級のこと。 無産階級とも呼ばれる。 個々の賃金労働者はプロレタリアと呼ばれる。
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saya氏
ほぅ〜。
施氏
「資本家 対 プロレタリアート」、「資本家 対 労働者」っていうのをですね、「政府」が乗り出していって「戦争を戦う」ために、「ちょっと、同じ◯◯人なんだから、ちょっと妥協しようよ」とかって言って、「政府が乗り出して」いって、「労使の争い」を「まあ、まあ、まあ、まあ、まあ」っていう感じで「仲裁した」んですよ。
で、「業界ごとの対立」っていうのも、「政府が、乗り出していって、仲裁して、調整する」システムっての、「国」ごとに、「特徴ある形」で作ってたんですよね。
これ、そういう「戦時体制」で「戦争」まで行って、で、「戦争」終わったら、今度「戦後」は、それをその「福祉国家システム」に「作り変えていった」っていうかな、それを「土台」にですね、
だからそれで、だからあのこれ「日本」だけじゃなくてこの「マイケル・リンド」が強調するのは、「欧米の西側の先進国」ってのは、どの国も、その「福祉国家システム」というのは、そういう「戦時体制から生まれたんだ」と。
三橋氏
うん。
「政府」が、様々な「仲介」に入って、「国益」にまとめていった
施氏
「政府が、乗り出して」いって、「労使」とか、いろんな業界の間を「調整」して、で、そして「国益にまとめていく」、で、そしてあの「庶民にも、経済成長の恩恵を施す」というかな、
で、そういうような「調和型」の、まさにこう「調整型、調和型の政治」っていうのを、「戦争の経験から作り上げた」って言うんですね。
それがうまく作用して、「経済成長と配分」ってのをうまく両立させて、「安定した国づくりをした」ってのが、そのいわゆる「ケインズ主義」の時代ですよね。
saya氏
すごい、面白いです。
施氏
そうなんですよ。それ「日本」も、実はそうなんですね。
日本もあの「大政翼賛会」とかですね、「産業報国会」とかあの 歴史の時間に学びましたよ。
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大政翼賛会(たいせいよくさんかい、旧字体: 大政翼󠄂贊會) ‥ 1940年(昭和15年)10月12日から1945年(昭和20年)6月13日まで存在した(国民義勇隊に再編)日本の政治結社。 公事結社(公益のみを目的とする結社。 後述のように、日本独自の概念で、外国では通用しない)として扱われる。
全国に支部が作られて、その長は知事・市町村長が兼任。総選挙に推薦候補者を指定し、大日本産業報国会、大日本婦人会、部落会、町内会、隣組などを指揮下に入れた。
産業報国会 ‥ 1938年に天皇制政府が戦争協力および軍需品増産の機関として、全国の工場、事業所につくった労使一体の官製労働組織。 1940年には、政府はすべての労働組合を解散させ、大日本産業報国会を創設し、その下部組織として産業報国会をつくらせた。
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三橋氏
「電力会社」も「日本総配電」という 一つの会社でしたからね、昔は、「戦時中」は。
施氏
これもそうなんですよ。「戦争前」は「日本」も割とあの普通の「資本主義」だったんですけれども、戦争を戦うためにだんだん そういう「調整型」ってのを、ある種、作ってたんですね。
「戦争」になったら、もちろん「グローバリズム」が蔓延した国から死す
三橋氏
あ、わかりますよ、あの「 NTT民営化」で、その「株式」を今「全部売る」とか、バカなこと言ってんじゃないですか。
(そんなことしたら)「戦争」、戦えないですよね?
施氏
そうです。(苦笑)
三橋氏
「戦争」「戦う」ってなると「国営化してくしかない」ってことだから、(「調整型」にすることは )その経験を生かしたってことですね。
saya氏
そっか〜。
施氏
そうなんです。
だからこの「戦後」の「調整型の政治」ってのは、まあある種「戦争の経験から、出てきた」ってのは、確かなんですね。
で、このいわゆるで「日本」は その「護送船団方式」だとか、なんかいろいろ「日本型の調整」「日本型市場経済」とか「日本型経営」ってのは、「日本なり」に作り上げたんですね。
だけどこれは、他の国もだいたい同じだったんですよ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
護送船団方式 ‥ 行政手法の一つ。軍事戦術として用いられた「護送船団」が、船団の中で最も速度の遅い船に速度を合わせ、全体が統制を確保しつつ進んでいくことになぞらえて、特定の業界において経営体力・競争力に最も欠ける事業者(企業)が落伍することなく存続していけるよう、行政官庁がその許認可権限などを駆使して行政指導などにより業界全体をコントロールしていくことを指す。
(バブル崩壊の1990年代まで旧大蔵省によって行われていた金融機関の保護政策。当時は、規制当局が経営体力のない企業に合わせて業界全体を規制することで、弱い金融機関を保護していましたが、これによって企業間における自由競争は阻害されてきました。なお、現在はこの護送船団方式は行われていません。)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
三橋氏
う〜ん。
施氏
あの「ヨーロッパ」も「アメリカ」も「戦争から出て」きて、それなりの「調整型の政治」をやってたのが「福祉国家システム」だったんですね。
で、「新自由主義者」が「これがよろしくない」と。
「左派」の(毎日・朝日・社民党・社会党・民主党)が、なぜか?「グローバリズム」を支持(理由はわかるよね〜)
「もう取り分は、全部俺たちが稼いだもんなんだから、俺たちがもう圧倒的に握っても、全然いいだろう」みたいな感じで、
そういった、あのそういう「中間団体」の、間の「調整するシステム」っての、「これもう、古い」とか言って、これあのだんだん壊していって「新自由主義革命」みたいなのを起こしていたんですね。
で、「日本」は、なんで「新自由主義」を「朝日新聞」とか「毎日新聞」とか「社民党」とかですね、「社会党」とか、
三橋氏
「民主党」もそうですよね。
施氏
ええ、「民主党」もそうですね。
で、割とその「新自由主義的な政策」を、「左派」が、「左派」も、「左派も(!)」支持しちゃってるんですね。
で、「朝日新聞」なんかも「新自由主義」を、
三橋氏
(朝日新聞が)「TPPー」とか「グローバル化ー」とか(言ってる)。
施氏
結局「支持」しちゃってるんですよね。
これ何でか?って言ったら、一つはこれ「90年代」ですかね、あの「1940年体制論」ですね。
三橋氏
あぁ、「野口悠紀雄」 とかですね。
「日本(調整)型の政治は、良くな〜い」 by 野口悠紀雄
施氏
「野口悠紀雄」 ですね。
「野口悠紀雄」 の「1940年体制論」ってのが、これ、あのものすごく「日本の、新自由主義を進める」のに「力」を持ったんですね。
三橋氏
う〜ん。要は「1940年代のシステム」、要は「国家主導型のシステムが、良くないんだ」ってのが、「野口」の言い方なんです。
saya氏
あぁ〜、そういうこと?
施氏
だから、「日本 型市場経済」とか「日本型系」っていうような、「日本のバブル経済」のところあたりぐらいまで「日本を、豊か」に、もうあの本当に「アメリカを凌ぐ」ぐらいの「経済力」をもたらしたものは、
そしてあの「1億総中流」っていうのは、「平等な社会」を作ったのは、実はその「日本型市場経済」だったんですね。
「日本型調整システム」というのが、これ、「日本は、(作るのが)うまかった」んですよ。
三橋氏
うん。
「日本(調整)型の政治は、世界一だ!」 by エズラ・ヴォーゲル(「ジャパンアズナンバーワン」著)
施氏
これは「ジャパンアズナンバーワン」書いた「エズラ・ヴォーゲル」も褒めてますけれども、「日本の調整型の政治」ってのは「世界一だ」と。
「アメリカより、民主的である」と、あの「配分を平等にやっていくのは」ですね。
saya氏
適度に「企業」にも、「労使」にも、「お金(が原因で)」で逃げ出したりとかしないように?
三橋氏
「公益」も「資本主義」ですね、今の話だと。
施氏
「地方」も「大都市」も「同じように」こう「発展させていく」っていうのがですね、すごく「うまかった」んですよね。
で、それが「ジャパンアズナンバーワン」に繋がったわけなんですが、
それを「どうにかして壊さなきゃいけない」っていう、この「新自由主義革命」みたいなものの 中で、その「1940年体制論」というのは、うまくこう(作用した)。
「野口由紀夫」は「どれぐらい意識的だったか」わかりませんけれども、これが結果的に、すごい影響力を持ったんですよ。
「左派」は「国家主導の政策」が大〜っ嫌い???
なぜか?って言ったら、「左翼」は「日本型システム」「日本型の調整型」の「日本型市場経済」ってのは、「これは、戦時体制だ」って言っちゃったんですよね。
三橋氏
(左翼は)「国家主導型が、嫌い」なんですね、単純にね。
施氏
「国家主導型」「戦時体制」「総力戦体制なんだ」と。
だから「これはもう、遅れた仕組みだから、いかん」と。
もっとあの「ちゃんとした市場経済をやるために、自立した個人からなる経済を作ろう」みたいな、なんかわけのわからんことを、
三橋氏
「維新」と同じですね。「グローバリズム」ですよね、完全に。
施氏
それであの、もう本当にあの「左派」の側も、「日本型市場、経済」「日本型系、ぶっ潰せ〜」みたいな感じになっちゃって、
それで「新自由主義」を「左翼」も、「推し進めてしまってる」、
saya氏
あぁ、そっか〜。
(グローバル右派)「これからは、グローバリズムだ〜」
三橋氏
あの「右側」といわれている「自民党」とかは、「いや、これからは、グローバルリズムです」って、
(グローバル左派)「国家が主導するなんて、戦時体制だ〜」
saya氏
(それで)「左派」は「戦時体制に戻ったら、困るから〜」って言って、「あの、間違った戦争を〜」いう風に言って?
施氏
だから「自立した個人からなる経済を」みたいなですね、
だからそんなことで「新自由主義(を)止める人たち」が「いなかった」わけなんですね。
「止める勢力」がなくて、ずーっと「今に至るまで、続いてる」と。まだ「ダラダラ続いてる」っていう、
三橋氏
今、どうですかね?
要は、「グローバリズム」やっていくと、「国民が貧困化して」って、で、「耐えられなく」なっていくじゃないですか。
施氏
ええ。
三橋氏
もう「耐えられない」ような状況に至りつつあると思います。
今の日本には「本当の、左派(純粋な労働者の味方)」が必要
で、多分来年の「24年の問題」と「インボイス制度導入」によって、一気にそれが「もう、どうでもなんない」っていうような人が、うわっと増えるわけですよね。
施氏
ええ。
三橋氏
本来「左派が復活すべき」ですよね、「正しい意味で」の。
saya氏
はい、「正しい意味で」の。
三橋氏
「蟹工船」的な。
施氏
ええ。いやぁ、だけど、ちょっと「左派」がですね、そっちに行かないですね。
三橋氏
いかないですよね〜。
施氏
「左派」は今、「アイデンティティ・ポリティクス」みたいなの、
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
アイデンティティ・ポリティクス ‥ 共通するものを持った人々が共通の政治的目標に向かって結束することを意味する。 イデオロギー、年齢、性別や地理など何でも共通のアイデンティティになり得る。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「今の左派」は「マイノリティーの権利」が大好き(比重極大)
三橋氏
(今の「左派」は)「少数派、マイノリティーの権利、守ります」が、大好きですよね?
「本当の意味の左派」が、必要かもしれないですよね。
施氏
本当の、そういう「労働者の味方」っていうか、「勤労者の味方」の「制度」って「ない」、「なくなっちゃいました」よね。
三橋氏
なくなっちゃいましたね。
saya氏
昔でいうと、「民社党」的な立場、っていうか。
施氏
まさに、そう、「民社党的な立場」ですよね。
「外交」とかは割と「タカ派」系を、「経済」は「福祉重視」、「庶民重視」ってやつですね、なんか本当はそういうのがそういう「愛国左派」的なのが、実は「必要」だと、私も思うんですけれども、いや、これあの、三橋さんに作っていただきたいな、みたいなですね。
saya氏
私も。
三橋氏
なんで私がっ?(笑)
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