おいしいお酒と料理があれば
朝からお酒を飲んだことは、あるだろうか。
思い出す限り、私はない。
お酒は夜に飲むもの。
というのも固定観念なのだろう。
いつもと違う時間に、いつもと違うことをする。
それだけで贅沢に感じるものだ。
原田ひ香さんの「ランチ酒」シリーズの新章、
「あさ酒」を読んだ。
印象に残った文などを紹介しながら、
まとめようと思う。
「あさ酒」のあらすじ
26歳の恵麻は、婚約者のいる派遣社員だった。
だが、ある日、婚約は解消され、
派遣の仕事は打ち切られた。
一人暮らし中にコロナに感染し、
途方に暮れていたところに
「見守り屋の」洋子に救われる。
様々な悩みや問題を抱えた人たちを
夜から朝にかけて「見守る」仕事。
恵麻も「見守り屋」になり、
仕事の後の1杯とおいしい料理を堪能する。
生ハム食べ放題のモーニング
日本には、様々なモーニングセットがあるものだ。
第1章に登場するのは、「モーニングDX」や「モーニングマイスター」など、名前からして惹かれるようなモーニング。そして、一度食べてみたいのが生ハム食べ放題のモーニング。
人生いつ、何が起きるか分からない。職も婚約者も失った恵麻は不幸のどん底にいた。それでも、おいしい料理とおいしいお酒に励まされ、見守り屋としての仕事を始める。
落ち込んだ時は、部屋でふさぎこんでいるより、モーニングを食べに出かけてみるのも良いかもと思った。
「会社」と「仕事」
第6章を読んでいる時、この一文が目に留まった。それはおそらく、フリーランスでしばらく仕事をしてきたから、私の今の想いと重なる部分があったからだろう。もうすぐ、また会社で働く。「会社」というものが懐かしい今と、これから「会社」で仕事をしていく中で感じることの両方を味わっていきたい。
どんな仕事も楽ではない。夜から朝にかけて人を見守る仕事は、一見、楽そうに見える。でも、見守り屋は、ある人の生き様を、一夜にして見ることになる仕事である。一晩9000円と記載があったが、それが安いか高いかの感覚は人それぞれだろう。
何が幸せか
結婚、離婚、子供がいる、いない。
一緒に住む、住まない。
人生にはいろんな選択肢があり
何が幸せなのかは人それぞれ違うはず。
結婚も含めて
誰かとの約束は一生の幸せを保証するものではない。
だからこそ、
自分にとっての幸せは何かを知り
なるべくそう感じる日が多いように
人生の選択をしていく。
まとめ
おいしい料理とお酒の描写を読んでいて、すっかりレストランに行きたくなった。それこそ、レストランの選択肢は山ほどあるが、さて、どこに行こうか。