自分が求めているものを押し付けない。“愛”のある営業とは
「営業は相手が何を求めているのか、自分が提供できる価値は何なのかを考え続けるだけ」と語るのは、buggy株式会社の執行役員の原澤辰史。
これまで有形無形さまざまな商材の営業を経験した彼だからこそ、愛を持って相手に接することの大切さを実感しています。
今回は原澤に、営業で大切なことや日頃から大切にしているマインドセットを聞きました。
本企画は、クリエイターのプロデュースなどを手掛けるbuggy株式会社の代表を務める関根(@mu41208)と、buggyに関わるさまざまなメンバーが対談。現役で活躍する人たちにプロデュース術や仕事にかける想いをお聞きします。
「承認欲求はなくすのではなく、世界に向けろ」原澤が関根に一目置いた一言
関根:原澤は自分の強みを何だと思ってるの?
原澤:どの組織にいても、ハブのような存在になれることだと思ってる。目指しているものが同じでも思っていることが違うと衝突や摩擦が起きてしまうけど、その間に入って状況をよくすることは昔から得意だったかな。
関根:たしかに、原澤は昔からオールマイティにみんなと仲良くするタイプだよね。俺は目立ちたくて中心人物になりたいタイプだけど。
原澤:俺と関根は昔から特別仲が良かったわけではないけど、相談相手と言えば関根だったよね。
俺が「頑張ってるのに認められない」と感じて落ち込んでいたとき、関根に「承認欲求を捨てないとだめなんだろうな」と言ったら「承認欲求を世界に向けろ」と返されて。「たしかに、そのほうが楽だな」と思ったのをよく覚えてる。
関根:そんなこと言ったっけ(笑)。原澤は客観的に見えているようで、自分のことになるとわけわからない選択肢を選ぼうとするところがあるからね。
原澤:関根も似たところあると思うけどね。
関根:俺はお人よしと言われることあるけど、そんなつもりはなくて。
例えば社員の家族が悩んでいたら、相談に乗りたいなとは思うんだよね。俺の一言で良い影響を与えられるなら良いことだから。buggyのメンバーや友達のような普段向き合っている人だけでなく、その周りの人にも会いたいなとは思う。それが周りから見たらお人よしに見えるのかもね。
原澤:俺も似たような経験あるわ。自分の行動で相手が変わらなくてもいいけど、少しでもプラスになる可能性があるなら、そこに対してカロリーを使いたいなと思うよね。
営業は“愛”。だから、押し付けるのではなく“相手が求めているもの”を考え続ける
関根:原澤がこれまでの経験で培ってきた、営業のテクニックはあるの?
原澤:相手の口が半開きになっていたら何か話したい可能性が高いから、一旦黙るといった細かいテクニックのようなものはあるんだけど、そんなことはどうでもよくて。
結局、「営業は愛」だと思ってるんだよね。相手が何を求めているのか、自分が提供できる価値は何なのかを考え続けるだけ。
関根:先輩後輩や友人のような面識のある相手からの頼みなら「絶対にプラスにしてあげよう」と思うのは当然だけど、初対面やまだ関係値のない相手にも愛を持って接することができるのが本当の愛だと思う。
瞬時に愛を持って接することができるのは、最強の営業マンだよね。逆に、これまで愛を持てないことはあったの?
原澤:営業を始めたときはあったよ。1日に300件くらいテレアポしてたときや飛び込み営業していたときには、電話口で怒られたり営業先で無視されたりすることもあって。そのときは相手に“求めていた”から、悲しさや苛立ちが生まれてたんだよね。
だけど「今は忙しいのかな」とか「嫌なことがあったのかな」と考えるようにしたら、変に悲しまなくなって。
関根:愛だね。
原澤:自分が求めているものや想像しているものを、他人に押し付けないことが大事だよね。「自分はこんなに頑張っているのに」と思ったところで、相手は変わらないから。
関根:愛を求めずに与えることが大事ってことだね。
正解のない経営をそばで見て気づいた“あること”とは
原澤:関根は言うことがよく変わるけど、そこが良いところでもあると思うんだよね。言うことが変わると「この前はこう言ってたじゃん」と摩擦が生まれがちだけど、それは経営者の人たちが会社や事業をよくするための術を考え続けているからなんだよね。
特にベンチャー企業や新規事業に正解のやり方はないわけだし。それに気づいてから関根や他の経営者たちが、何を考えて言葉を発しているのかを気にするようになったかも。
関根:100通りの道から23番目の道を選んだ後に24番目の道に逸れたとき、言葉足らずだと極端に変わったように勘違いされることが多いんだよね。でも実際は100通りの道の中からひとつずれただけだから、ちょっと変わっただけ。ただ、その微調整がすごく大事なことで。
24番を選んだから正解、23番を選んだから不正解ではなく、最終的に良い状態になっていることが正しい選択肢なんだよね。
原澤:俺と関根は性格は違うかもしれないけど、価値観や考え方はリンクするところがあるから、話しているとワクワクするんだよね。
関根はどんなときに楽しいと思ったりワクワクしたりする?
関根:ポジティブなことでもネガティブなことでも、予想外の何かが起きたときかな。楽しい瞬間は夢中だから、「楽しい」より「楽しかった」が正解だけど。原澤は?
原澤:できなかったことができるようになった瞬間かな。
営業を始めたときは全然数字が出せなかったから、商談を全部録音して「この受け答えは良くなかった」と思ったところをどんどん直すようにしたんだよね。そうしたらだんだん契約が取れるようになって、すごく楽しいと思えるようになった。
関根:すごいね。努力の成果が出てる。では最後に、今後の意気込みをどうぞ。
原澤:死ぬ気でやります!
関根:死ぬ気で頑張っていこう。これからもよろしく!
💻
今回は株式会社buggyの執行役員である原澤に、営業で大切なことや日頃から大切にしているマインドセットを語ってもらいました。
相手に愛を持って接することは、営業業務に限らずどんな仕事においても大切なことではないでしょうか。
次回はどの人とどんな話が繰り広げられるのでしょうか。ぜひお楽しみに!
<ふたり広報:取材・執筆・伊藤美咲 / 編集・えるも / 写真・琴>
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