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我が家のアルゼンチン料理

今回はアルゼンチンの家庭で味わう料理をテーマに、季節を問わず我が家でよく食べる5つの地元料理を紹介します。もちろん我が家ではお米も毎日のように食べますが、やはりアルゼンチンでしか味わえない料理は一度味わうとクセになります。


1. ステーキ

アルゼンチンの食文化において、ステーキとワインのコンビネーションは王道です。アルゼンチンは世界的に有名な牛肉の生産国で、その品質の高さと風味の豊かさで知られています。脂肪の少ない赤身のリブアイやサーロインは一般的に塩だけのシンプルな味付けがされますが、チミチュリ(Chimichurri)と呼ばれる特製のソースで食べることもあります。チミチュリは、パセリ、ニンニク、オリーブオイル、お酢などを混ぜたソースです。私はそれに加えて日本の焼き肉のタレも使います(笑)。フライパンで焼くこともあれば、アサード(バーベキュー)として友人たちと野外で楽しく過ごすこともあります。

安くて新鮮な赤身肉を毎週いただいてます

2. パスタ

イタリア系移民の影響を受けたアルゼンチンでは、パスタはピザに並んで大人気の家庭料理の一つです。特に我が家でよく食べるのはスパゲティよりもラビオリです。ラビオリは薄いパスタの生地で、鶏肉、ほうれん草、ハムチーズなどの具材を包んだ料理で、トマトソースや、ホワイトソースをかけて食べます。ラビオリは基本的にスーパーで買ってくることが多いです。

アルゼンチンに来てからラビオリを食べるようになりました

3. ミラネサ

ミラネサは、薄くスライスした肉をパン粉でコーティングし、油で揚げたカツレツ料理です。元々はイタリアの「ミラネーゼ(Milanese)」に由来していますが、アルゼンチンでは豚肉よりも牛肉や鶏肉を使うことのほうが多い気がします。特にトマトソースとチーズを乗せたミラネサ・ナポリターナは有名です。私は日本人なのでブルドックのとんかつソースをかけてしまうこともよくあります(笑)。家庭の食卓に頻繁に登場し、子どもから大人まで幅広い年齢層に人気の料理です。

ミラネサ食べ放題レストランもあります

4. エンパナーダ

エンパナーダはアルゼンチン料理の顔と言っても過言ではありません。ハリウッド女優のアニャ・テイラー=ジョイはブエノスアイレスに住んでいたこともあり、このエンパナーダが大好物だと公言しています。エンパナーダは小さなミートパイのようなもので、中には肉や野菜などさまざまな具材が詰められていて、オーブンで焼いたり油で揚げたりもします。アルゼンチンのエンパナーダは、地方によってその形や具材が異なります。おもてなしの際や軽食として、手軽に楽しめる一品です。

エンパナーダには主に揚げたものとオーブン焼きがあります

5. チョリパン

チョリパンはアルゼンチンのストリートフードの代表的存在で、屋台で食べることが多いですが、家庭でアサードをするときに一緒に作ることもよくあります。アメリカの有名グルメサイト「TasteAtlas」では世界のホットドック部門で堂々の一位を獲得しています。チョリソは辛くはなく、炭火でじっくりと焼き、トーストしたパンやバゲットに挟むだけの簡単な料理です。これに伝統的なソースであるチミチュリ(Chimichurri)やサルサ・クリオージャ(Salsa Criolla)をかけるのが定番です。

天気のいい日には外でチョリパンを食べてみましょう

まとめ

この他にも我が家で冬に食べるのはロクロやギソといったスープ系です。

アルゼンチンの家庭では、料理は単なる食事以上のもので、家族のつながりを深め喜びを共有する時間でもあります。ここが日本とは全く違うように感じます。日本では食事中は静かに過ごすことが美徳、また礼儀とされています。食事中に口を開けて話すことはタブーですし、自然と会話が少なくなる傾向があります。

逆にアルゼンチンでは家族で一緒に料理を作ったり、特に夕食を大切にして家族全員がテーブルを囲んで食事を楽しんだりします。日々の出来事や感情を共有し、家族の絆を再確認する場としての大きな役割があるのです。

今回取り上げたのはアルゼンチンの家庭で大切な料理ですが、その「食文化」を深く知るとアルゼンチンの伝統や家族の温かさを感じることができるでしょう。

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