屋外で映画をみるということ
ゴールデンウィークの頃、逗子に行く機会があって海岸をぶらぶらとしていたら、なにやらイベントが行われていた。
囲いがかけられていて中の様子の詳細はわからなかったのだが、どうもスクリーンが貼られているようである。ライブでもやるのだろうかと思っていたら、なんと映画を上映しているとのことだった。
毎年ゴールデンウィークに行われているらしく、もう10年以上続いているようだ。
逗子海外近くの高校の出身なので、逗子のことは知っているつもりだったのだが、10年ひと昔というように、もう僕の知る逗子ではないだろう。当時から海の家は騒がしかったですが……。
サイトのabout ページには以下のような文言が並ぶ。
映画のような記録芸術は、自然や屋外と相性があまり良くないのかなと思い込んでいたのだが、当日の「音漏れ」はかなり臨場感もあり、ライブ感というの、記録・録音ものでも味わえるという意外な発見があった。
昨日の記事に書いた、キャンプやアウトドアにおいて着火剤やコンロ、果てはカップラーメンなんかも許容されるというか、外で飲み食いすればなんでもうまいという話につながるかもしれない。
ところで、屋外で映画といえばドライブインシアターを思い出す。1950-60年代あたりのアメリカで流行し、日本でも1990年代(!)まで、盛んに行われいたが、2010年に大磯のドライブインシアターが閉館し、その歴史を終えた。
と思われていた。
実はドライブインシアターは現在進行形で、アメリカのみならず日本でも流行していて、イオンモール等で盛んに行われているようである。
これはコロナ禍を期に、外出したいが人と交流するわけにもいかないという切実な事情が背景にあるようだ。
コロナによる外出規制が解かれた今でも流行が継続しているのは、人間の持つ根源的な欲求を刺激するのか、はたまたレトロ趣味なのか。
アナログレコードや、カセットテープのリバイバルも記憶に新しいが、われわれは「不便なもの」や「手作り感のあるもの」に回帰しているのかもしれない。
そのきっかけが、コロナ禍という「何もしない、何もできない」期間がもたらしたのだとすれば、「何もしない、をする」をコンセプトとするわれわれにとっても示唆が大きいような気がしている。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。ドライブインシアターに行ってみようかと思います。手間をかけたい欲求は今を生きるひとびとの共通のものなのかもしれません。