なぜ人生の泥沼に落ちなければならなかったのか
愛媛に来てから苦しかった30代。なぜどん底まで落ちなければならなかったのか。あれから何年も経った今になって、やっと自分の中で整理することができました。
あー、時間かかったな。
そう、私は何ごとにも時間がかかるタイプです。
人生というのはそんなに簡単に変わらない
人生を変えたい
大きく成長したい
夢をかなえたい
と思っても私たちの人生はそれほど簡単には変わりません。なぜなら今の日常の延長線上に、これまでと違う人生はないからです。
私たちの人生がガラリと変わるのは・・・
31歳で愛媛に勢いでやってきたときは、この3つにすべて当てはまりました。それまでは東京で事務職に就いて平凡で規則正しい日々を過ごしていました。
早朝カフェで日記を書き
満員電車に乗って会社に行き
職場で同じメンバーと顔を合わせながら
毎日同じ環境で8時間くらい仕事をして
仕事帰りにジムで1.5キロ泳ぎ
家でワインを飲みながら夕食をつくる
そんな平凡な毎日がある日終わりを告げます。
その1.離婚し仕事を辞める
その2.旅をして周り、直感だけで愛媛に移住
この時点で職のあてもなく愛媛に知り合いは誰もいない
その3.知らない土地で人間関係をゼロからスタート
・・・と、人生が変わる条件を満たした甲斐あって、私の人生はガラリと変わりました。
ダークな世界が待ち受けていた
その後、愛媛に移住し環境が変わっただけではまだ足りなかったらしく・・・さらなる試練が私を待ち受けていました。
苦しかった30代。仕事では常にストレスマックスでリラックスできる時間は皆無。プライベートでも常に事件が起こり、もう立ち上がれないかもというくらい打ちのめされました。
私の人生初、ネガティブなものがたくさん入ってきました。
暴力
恐怖
怒り
不信
妬み
いらだち
理不尽な思い
落ち込み
こんなダークな世界これまで経験したことがありませんでした。これだけ真面目に真剣に生きているのに、なぜ私だけがこんな目に・・・という思いが付きまといました。
辛い時期が本当に長く感じました(実際に長かった!)。
なぜ人生の泥沼に落ちなければならなかったのか
今になってやっと分かったことがあります。試されていたというか、ダークな世界をくぐり抜ける必要があったということです。
30歳までの私の人生はそういったものと無縁できました。心優しい人たちと出会い、正直で前向きな人たちに囲まれ、ポジティブな自分でいることができました。きれいな世界だけしか見ないで済んでいました。
でも何かを手に入れるにはその代償を支払わなければならない。
人生は振り子のようなもので、
苦しみが大きいほど
その分喜びも大きくなる。
孤独が深いほど
人の温かさを感じることができる。
平凡な日常を失うことで
今あるものが当たり前じゃないんだ
と気づくことができる。
一瞬の苦痛から学ぶことは少ないけれど、長い苦痛から学ぶことは大きい。苦痛をくぐり抜けることによって、ショックや大きな衝撃を受けることによって、人はやっと意識を変えることになる。これまでのやり方を変えざるを得なくなる。
そうやって夢に近づいていくんだ、と思うようになりました。
陽はまた昇る
40歳になって会社員を辞めました。
その時に流れが変わったとハッキリ感じました。これからすべてが良くなると何の根拠もなくただ感じたのです。やっとダークな世界から踏み出した。日常の小さな幸せと感謝であふれる世界に戻ってきた。
大丈夫、陽はまた昇る。
(ヘミングウェイか!)
痛みが大きかった甲斐があって、たくさんのことを学んだなあ。振り返った時に、面白いネタがたくさんあるのってとてもいいものです。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?