BTSはもう少年じゃない、本質的なことに気付いている、すてきな大人がそこにいた
素晴らしい本質的なことを言葉にすることと、じゃあ実際にとっている行動はそれに相当しているかというと、難しい。自分の心を開いたときに、愚痴や誰かの悪口ばかりが次々出てくるようだったら、まずそれを生み出している部分の心の声を聞かなくてはならないし、そこのわだかまりを解いてあげなければならない。
かくして、特にわだかまりもなく、悔やんでいることもなく、家でのびのびとしているような楽な心持ちで、外の色々な事象に、人々の表現に反応できたら、さぞ心楽しく、周りのものを生き生きと感じるだろう。
と、グク(ジョングク)さんのVLIVEで、彼が感じたままに歌ったりリアクションしている様子を見て、そんなことを感じた(尊敬の気持ちからさん付けに)。うーん!綺麗な心がそのままオープンになっている状態は、無防備なんじゃなくて、もしかしたら傷つかないように心を守って閉ざしている状態よりも守りが強いのかもしれない。光が強いから、小さなエゴがパラパラぶつかってきても溶けるか跳ね返っちゃうのかも。自分が本質の中心に立っていると分かっていたら、他人の価値観で否定されても、エゴをなすりつけられても、自分の本質は減らないし、そこに相手の抱えている解消されていない問題を見て、悲しく眼差しを向け、それでそのシークエンスは終わるのかもしれない。
つまるところわたしは自分のことも相手のことも信用していなかったみたい。グクから新しい感覚を得て、その自分で他人と対峙してみたら、実際に楽で自由で、自分にとってずっと自然だったわ。ヤ・ホー!
さて。彼らがユニセフとLOVE MYSELFにまつわるキャンペーンを始めて、この度5年目になるそうです。そしてそのキャンペーン動画「LOVE MYSELF Campaign Special Announcement」を見たよ。(以降の日本語訳はこちらからお借りしました。感謝。)
すごいと思った。彼らの愛についての理解が次の段階に行っていることと、「連動」していることについて、パクチーは胸を打たれた。彼らから離れたところでわたしたち一人一人の行動が、連動して影響しあっていて、それはどの要素をとっても互いに完璧に必然を起こしているという。宇宙がある結果を導くために、共時性があるという考え方があって、
そうなの?
でもそんな気がしてきた。
ここで「誠実」というワードが出てくるのが、パクチー的には非常に興味深い。「Run! BTS EP.132」のプールで討論をする後編。収録ラストに、監督さんが落ちる水に打たれることを自ら申し出る。これは同じ作り手のチームとして、一日中水を噴射され続ける役割を引き受けてくれたメンバーに対して、監督さんが示した誠意に見えた。そして、何でも持っている彼らが心から喜ぶ嬉しいものって言ったら、それは「誠意」と「信頼」、つまり「誠実」であることなのか、と、彼らの喜びようを見て思ったのである。
ジンくんの言っていることは、より「誠実」でいることは、自己愛と幸せと自信によってもたらされた、と言い換えることもできる。「誠実」でい続けるには、自らが自らを満たしている、心のゆとりが必要だと解釈することもできる。
「誠実」は、パクチーは、LOVE MYSELFの次にやってくる重要なワードなのではないかと、今思っている。「誠実」とは、相手に対して、自分の利にならないマイナスと思われる要素について、正直でいることである。自分の起こしてしまった非や至らなさ、過失について、すぐさま相当の、もしくはそれ以上のポジティビティで補完することである。ジンくんは今、共にクリエイションするチームのパートナーシップの中に、その誠実さを感じているのだな、それはある一定以上の心のゆとりがあることで保たれる。
このアナウンスメントの誰のどの言葉も素晴らしいんだけど、わたしは特にこのジミンさんの言葉で泣いた(尊敬の気持ちから以下略)。ああ…。周りを見ると、泣く姿、作り笑いがある状態、つまりそれはどういう状態でしょうか。心から笑うとは、どういう状況でしょうか。
彼らが目指しているものの、全ての答えがここに含まれていると思いました。
心の扉を開く!そうだね。冒頭にパクチーが書いた、グクに影響されてしたことだって、まさに心の扉を開くことだった。そしてBTSを好きでいる人たちの、本質的に動かされた心について語られる内容に、強くヒーリングの力があることは常々みなさんが感じていることと思う。自己愛が満ちていることと、自分の心の扉を開くこと、他者の心の扉の中の真心は互いに影響し合っている。
twitterで、この公演のホビ(J-HOPE)の動画がシェアされているのを見ました。感動だった…。ホビは、みんなに「LOVE MYSELF」と自分の声で言ってもらうということがどういうことなのか、それをしようとする前は多分分かっていなかったと思う。観客のみんながホビの「LOVE YOURESELF!」に応えて「LOVE MYSELF!」と言ったとき、パクチーは鳥肌が立った。ホビの想定していなかったことが起きて、ホビの魂が震えているように見えた。ああ、これが言霊なんだ…、発音された直後、まったく別の空間になったように見えた、その場にいた彼女たちの時間軸にきっとそのポジティビティがしっかり刻まれたろうと思われる瞬間だった。あれで地球の未来を、タイムラインを変えたろうと思われるくらい、一瞬でパワーが満ち満ちていた。
ああ、本当にその通りだね…。なんでこんなに泣けるんだ?なんでだか分からないけど、テテちゃんがこの言葉を言っていることにすごく大きな感動がある。
他のメンバーも言っているが、「毎日」「絶えず」、彼らが実践してきたということは、このアナウンスメントの重要なポイントとしても良い気がする。「今日はまるでダメだ」とか「自分は価値がなくつまらないものだ」と感じる時、そこには「LOVE MYSELF」を妨げる、ある思念があるわけで、そう思わせている自分の中にすでにある設定にこそ、フォーカスする必要がある。「ダメだった」「価値がない」と感じる日こそケアが必要なんである。
ここは個人的にすごく胸を打たれた。このキャンペーンは「ひとりでは心細い、続けるのに難しい案件だった」と言っているようにも感じる。あるいは、彼らにメンバーが7人いて、それぞれに力強い独立したパーソナリティーでもって補完しあえること、同等に肩を並べる仲間がいること、このタイミングでこのことが起こることが必然だったと思われるような。
全てがギリギリのバランスの上に成立している。このキャンペーンに取り組むことについて、誰がつまづいてもゴールには届かない、というような。
ここが新しい観点だと思いました。わくわくすること、喜びのあること、魂が喜びを感じている状態は、自分が満たされるのと同時に、見ている相手にもポジティブな影響を与える。彼らが楽屋で楽しそうにしていると、見ているわたしたちが幸せな気持ちになるのと同じように。自分が心から楽しむこと、熱中することは、結果的に周りの人に癒しを与える。あなたのLOVE MYSELFは他者をもヒーリングするんだよ、ということである。
グクの引用の箇所で、パクチーは、自分が「ダメだった」「価値がない」と思うとき、そう思わせている自分の中にすでにある設定にこそ、フォーカスする必要がある、と書いた。しかし、これこそ実に単純じゃないし、簡単じゃない。そう、そしてホビの言う通り、人によって全てが違う、ある事柄を「ダメ」だとジャッジする設定も、その原因も、手放し方も、手放すきっかけになる言葉も、手放した時の体感を言葉にするのも、違う。だからたくさんの人が自分について話すようになった時、それは大きな叡智として有機的に有用になるのだろう、「誰か」のやり方がそっくり当てはまる人はいないけれど、「誰か」と「誰か」と「誰か」の要素を合わせたら、その時は本質的な理解に届くかもしれないから。
ジミンちゃん…。本当にそうだね。
これ、本当はすごいことを言っていると思います。「多くの方々が一緒だという信頼」とは、どういうことでしょう。「皆と一緒にあたたかく過ごせる世界」ってどういう世界のことだと思いますか?
パクチーは最近思っていることがあります。それは、世界がどう変わろうと、目の前の自分の問題に自分が取り組まなければならないことには変わりがない、ということです。自分が自分を変えるのには、近道も裏技も飛び級もない。だから世界がどうあろうと、自分が自分の為にできることは実はいつでも変わらない。自分のペースで、こつこつと、毎日、今日、明日、明後日と、自分の本質を妨げるものを外していく、それだけ。それに尽きる。
でも、「共にということが本当に多くの力をくれるようです」とは、本当にその通りです。あなたの今日の学びは誰かに影響しているし、誰かの学びがあなたに影響している。目の前にいる人たちは、家族でなくとも、仲良くなくとも、学びのチームであるし、お互いに大切な人であればより、学びは素早く作用するでしょう。
人の幸せを見て嬉しいと感じる。彼らのメッセージは総じて祈りです。このアナウンスメントのメッセージが総じて高いところに本質があるのは、発言している言葉の内容のみに留まらず、それを語るに至る裏付けになってきた行動、考え、ビジョンを、わたしたちが彼らの見せているこの動画の佇まいを通して見るからで、それが何かと言えば、「世界が幸せで健康であるように」という、つまり祈りです。
グクは、彼らのアクションで人々が相互にポジティブに影響しあっている現行を持続させ続けるために、自分たちのポジションをキープすると言っている。
ああ。これが、彼らが見つけた「なんのためにこの仕事を続けるか」の本質的な答えの一つなのかもしれないな。
パクチーは、冒頭ナムさんのコメントと表情を見ながら、ユニセフが、仮に莫大な寄付金を何にどう使っていたとして、それでもBTSがこのキャンペーンに本質的なメッセージを含めることができるなら、それは覚悟を持って引き受ける価値が世界にとってある、という意思を感じた。
その為には、本当に、本当に!強く、彼ら7人がはっきりと、今より深く愛の本質についての理解がなくてはならない。多国間のプロジェクトに格上げされた今回より、拮抗する世界のバランスの中に刺さったBTSというピンが既存のシステムをポジティブにジャックするなら、彼らの方に、より人の心に響く、何にも勝る本質的な行動が伴わなければならない。その為に彼らはきっと、持てる能力の全てを注いでこのテーマに取り組むだろう、そしてさらなる深い気付きを得て、それをシェアしようとするだろう。それは「LOVE MYSELF」、そして「誠実」「信頼」が足がかりになる。何となくわたしはそう感じている。
主催者が気付いていたかどうか、このキャンペーンとの出会いはBTSの本質を大きく開花させた。彼らは短期間であっという間に愛についてその本質を理解し、それが個人の範囲に留まらず、広く世界の人々を対象に、しかもリアリティを持って、融和している状態をビジョンするまでに至った。
どうしてだか、BTSとARMYのロゴマークは扉の形である。心の扉が開くこと。今年に入ってからの彼らは、また一段印象が変わったような気がして、今回のようなフォーマルなコンセプトであっても、前よりもニュートラルに、パワフルに感じられた。身内にしか見せていなかったような自然なトーンが、それを囲っていた砦が、薄れてきているような気がした。心の扉が開く、それは、外に向かってエネルギーが開け放たれたパワフルな状態に通じている。愛について理解を深めれば深めるほど、開かれた扉から放たれるエネルギーは強力になる。そのエネルギーの中、他者との間に「誠実」と「信頼」の橋がかかる。深く理解された愛が、安心をもたらす。それらが支える強さは何にも勝る。その在り方が、わたしたちを「Beyond The Scene」、今いるところから、ロゴマークが描く扉の向こうへ連れていく。
#WhatDoYouBelieveIn 、彼らが今使うこのタグの意図は何だろうか。「In」、あなたはどういう信条の中にいますか。あなたはどういう世界観に生きていますか。あなたは何を現実だと認識していますか。「In」があることによって、この一文は意味深い。ジンくんは「Life goes on」テレビ電話ver.で、「違う視点で、世界をもう一度見てみてください♡」というメッセージを見せてくれた。
「LOVE MYSELF」「誠実」「信頼」、この3つが影響しあって見えるビジョンに、今わたしは興味があります。この3つが現行の既存の価値観の中で資本の下位に置かれていることは、日々のニュースを見れば誰しも一目瞭然だと思います。ジミンちゃんの、「周りの人の泣く姿や、作り笑いよりは、心から笑う姿」の価値が、資本の下位に置かれていることを、誰しもが分かっていると思います。だけど皆がよく知る通り、「誠実」さはお金では買えんのよ。「信頼」もしかり、一度裏切った信頼は、お金では取り戻せないのよ、こつこつと誠実さを積み上げ続けることでしか。そしてもちろん「愛」もである。
心の扉が開かれている時、その中にある心が安心して愛で満たされている時、その人は最強にエネルギーを発している、最高に強い状態なのだと思います。その状態の人々が集うところに、「多くの方々が一緒だという信頼を持って、皆と一緒にあたたかく過ごせる世界」がある。
そして、そうであったとしても、世界がどうであろうと、自分ができるのは、自分にこつこつ向き合うことです。今日も、明日も、明後日も。
だけどそれは、世界で一番面白い遊びだ。
with love。
ではね。