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ヒョニコンボ(혀니콤보)TV×BTSの回

もう見ました?BTSの事務所の先輩、イ・ヒョンさんのYouTubeチャンネルに、BTSにまつわる回がアップロードされていました(オリジナルに日本語はついていません。探してみてくださいね!)。

(ENG) 드디어 그들이 왔다! 방탄소년단 의전팀이 된다면?!

(ENG) 방잘알★초특급 게스트★와 함께하는 BTS 'Butter' MV Reaction!

1本目に貼ったリンクはイ・ヒョンさんが1日BTSのマネージャーをやってみる回。2本目はBTSの「Butter」のMVを視聴する回で、マネージャー回の方が最近のアップロードです。

まずマネージャー回。

これ…見ててしょっぱなから…すごい心拍数上がっちゃったんだけど…何というか…怖ろしくて…。最後まで、喉に何かつかえているような…息が止まりそうになりながら見ていた。

なんでや…。

あ…。

自分がヒョンさんの立場のつもりで見てたんだ…。

あの、現場に大物がいるときのスタッフの緊張感と、その現場のルールがよく分かってなくて自分はもの慣れないのだが、キャストにリクエストされたら瞬時に完璧に応えなくてはならない、自分の不理解や不手際で寸分も現場を決して滞らせられないという、瞬間的に頭をぎりぎりぎりと回転させる、必死で酸欠っぽい感じの記憶が、ぶわわわ〜〜〜〜〜〜〜と蘇ってきて、見終わって、画面を一度閉じ、脱力した。な、なんだこれ…すごい疲れたぞ……。

さて。

2回目見たら、息をするのすらはばかれるような緊張感は大分抜けて、もうちょっとBTSメンバー主体で動画を見ながら、彼らから自然体のムードを感じながら楽しむことができました。だいたいこれを見た方々の感想だって、メンバーがかわいいとかで、現場の緊張感を感じて息も絶え絶えの人なんかいないじゃんよ………。


思い出す、スタッフしてたあの頃。

まず、内容は、動画を楽しんでいただくとして、パクチー的に思いだすヒリヒリポイント。

①車内の静寂
「音楽アシスタントのパクチーです!よろしくお願いします!」
「はい、よろしく」
………………シーン。
です。基本。隣の席でも、同じ車内でも、キャストさんがスタッフに仕事の上での必要事項以外のことを話しかけることは、ない。何か、話すべきか、大物なら大物なほど何か、気を使わなくてはいけないのか、こちらは頭がかーーーとなってるのだけど、その沈黙と緊張に至近距離で耐え続けなくてはならない。時に何時間も。多分あちらは何も感じていらっしゃらない。

②ウィットの効いたあいさつ
「髪の毛がかなり印象的ですね。あとで美容室を紹介してください」
こういう、下げているのか上げているのか、打ち返すのが非常に難しい球を頭の回転の早いあの方々は不意に打っていらっしゃるので、こちらはそれに成立するどんな会話を返答すればいいのか、毎度必死であった。楽しく、誰も傷つけず、会話がぱっと新しく意外な展開を見せると、相手も印象良く思ってくださるのではないだろうか。
問い:「髪の毛がかなり印象的ですね。あとで美容室を紹介してください」
返答例1:「ああ、これはいつも祖父が切ってくれます」
返答例2:「今朝方、スコールに降られたらこうなりました」
返答例3:「これはかつらです」

③もたついているのを見られている
ジョングクくんに水を渡すところで、彼の分が見つけられないのをグクが自分で見つけました。こういうの、とっさに、わたわたしちゃうんよね…!そして焦ってるところほど、(新人だ…!)という好奇の目をかっぴらいてじっくり見られている。後から、(なぜスマートにできなかったんだ…)とやるせない。

④自分にしかできないことができると、嬉しい
オリジナルにはあって、わたしが見た他の方が日本語字幕をつけてくれていた動画の方からはカットされていたのだけど、ヒョンさんがインタビュー中のメンバーたちの写真を撮って、ヒョニコンボTVのカメラマンに「どうして写真を撮ったのですか?」と聞かれていました。それは「スタイリストから今日のメンバーの服装の写真を送って欲しいと言われた」からだったのですが、いい写真が撮れたようで、こういう時の、自分に頼まれたことで「役に立った!」という満足感、すごく良く分かります…。

⑤「マスクください」
え…マスク、ない…どうしたら…。だからここで、わたしに言われているわけじゃないのに、当然用意しておかなければらならかったらしいものを、想定していなかった時の(ひぇっ…)って時の硬直を、体が覚えているんだなぁ…これってトラウマか?笑
2回目見てやっと、ジンくんがマスクが必要なのは本当だけど、ヒョンさんにリクエストしたのはユーモアなんだと分かるんだけど、いや、しかし、でも…あの、重いよね、ジンくんの声の中に感じてしまった、ずっしりと。キャストのリクエストは鉛玉のように一音一音が、重い、今すぐ、当然、叶えてくれる必要のある、ことしか、彼らは、基本、オーダーしないので。

と、そんな気分で見ていました。もしもこれを見ている方で、業界のスタッフを目指す方があれば、スタッフ気分を少し感じてみるのも面白いかもしれませんね。

次回予告が気になるように上手に作られていたので、必ず見たいです!


続いて、ヒョンさん方々のMVのリアクション

続いて、ヒョンさんと、BTSのダンスの屋台骨であるソンドゥク先生、BTSの音楽で重要な役割を担うプロデューサーのひとり、Pdoggさんとのリアクション回。ヒョンさん以外はMVを何度も見ているそうなので、一般的なリアクション動画のようにはならない上に、「2回目はそうしよう!」と言ったところで完全にスタッフ目線、中の人の目線だった。でもすごく愛情があるのが伝わる。

ソンドゥク先生もPdoggさんも、今やゴリゴリのイケイケの業界人のはずなのに、とてもヒューマニスティックに見える。以前アイドルオーディション番組「I-land」にダンスの先生としてソンドゥク先生が出ていた時、「うゎ〜…すごく優しい人なんだなぁ…」と思ったし、ここまでの地位を確立してなお、優しい方だというのが感動した。愛情深い方なんだなぁと思った。BTSの初期のTVの音楽番組では、バックダンサーでソンドゥク先生が踊ってたことがあったね。あれ、メンバー達からすると、先生が見ているドキドキ感もあったろうけど、心強くもあっただろうなあと思う。初期のプラクティス動画には、ソンドゥク先生がメンバーの代役で踊っているのとかもあったな、メンバーのゼッケン付けて。BTSとはメンバー7人が光を浴びるその周りに、愛情ある彼らの兄さん姉さんたちが、激励し、守り、導き、チームでBTSを作っていたということが伝わる。

この三方とも83年生まれらしく、あたくし、いっこ違いやってん。

3人とも…お肌がつるつるだね…さすが美容の国か…。

Pdoggさんといい、この動画を見る限り「ふつうのお兄さん」って感じがする。「ふつう」のいい人。ヒューマニスティック。つまり心温まるもの、弱いものが守られているのを善いと感じ、不義理や心をねじ曲げる一方的な力や不誠実さに怒るような、精神のノーマルさを。

何人かの「天才」がその才能で一方を黙らせてチームを引き連れてきたというのではなく、標準的な感覚の、標準的なモラルをもった人たちが、チームの合意が取れるところを目指してたゆまぬ努力をしながら誠意を持って真剣に仕事をし続けてきた結果の今、という風に見えたのが良かった(パンPDは違うかもしれない。天才かもしれない)。もちろん、実際は非ならざる人たちなんだと思うよ!でも非ならざる人が、一見そうも見えないというのがかっこいいじゃないか、「破草鞋」って感じで!そういう雰囲気って、作品や作品のコンセプトや、もちろんBTSのチームのムードにすごく関わっていると思うので、その「ふつうさ」が流れているように見えたことが、彼らの作品にわたし達が感じる安心や、信頼や、一般の人との共通言語を失わない、というところに関係している気がして、そんなことを垣間見れたヒョニコンボTVのこの動画、見ることができて良かったでした。


それでは今日はこのへんで。またね。




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