ビットコインしか勝たん! 第48話
※2024/7/20作
<テーマ>
ビットコインとエントロピー -秩序の安定や価値の保存には どうして外部エネルギーが必要なのか?- (中編)
小僧
「えぇと もう一回確認だけど 秩序から外れていくってことは つまりエントロピーが低い→高くなるってことなんだよな?」
師匠
「そうじゃ 原則としてじゃ 一度でも秩序が崩れてしまうと もう二度と元の状態には戻らんのじゃよ」
小僧
「つまり 一度秩序が崩れてしまうと 二度と戻らない か…」
師匠
「ここまでは理解出来ている様じゃな」
小僧
「あぁ なんとかな」
師匠
「では 次に人間の生活において いくつか例を挙げていくぞ」
小僧
「りょ」
師匠
「そうじゃな 子供部屋のおもちゃの散らばりなんてどうじゃ?」
小僧
「おいっ 師匠 それ何だよ! なんかさぁ オレへの当てつけみたいじゃねえかよ!」
師匠
「そうか? 気のせいじゃよ たまたまじゃ」
小僧
「そうか? まぁ良いけどさぁ」
師匠
「この場合 エントロピーは低いのか? それとも高いのか? どっちじゃ?」
小僧
「子供部屋のおもちゃの散らばりねぇ」
師匠
「そうじゃ 部屋のおもちゃの散らばりじゃ」
小僧
「この場合はさぁ エントロピーが増大しているってことだよな?」
師匠
「流石じゃな そうじゃよ 小僧の部屋と同じじゃな」
小僧
「おいっ! やっぱり当てつけじゃねえかよ」
師匠
「冗談じゃ 冗談」
小僧
「…」
師匠
「どうしたんじゃ? 急に黙りこくってからに」
小僧
「…」
師匠
「怒ったのか?」
小僧
「やっぱさぁ 師匠 6秒って長えよな!」
師匠
「何じゃ 早速実践してたのか?」
小僧
「あぁ そうだよ さっき師匠に教えてもらったやつをな! アンガーマネジメント 怒りの6秒ルールってやつな!」
師匠
「なるほどのぉ 習ったことを即実践し自身の中へ取り入れる まさにOJTじゃなさすが小僧よのぉ もはやワシから教えることはないのぉ うーん 感心じゃわい 感心…」
小僧
「おいっ 師匠 何ブツブツ言ってんだよ! とりあえず分かったのは 6秒は長げえってことだぞ!」
師匠
「まぁ良いではないか それが分かっただけでも価値があると思うがのぉ」
小僧
「で 話の続きは?」
師匠
「おぉ そうじゃったな えぇと この子供部屋の場合はじゃ おもちゃが散らかり放題じゃったじゃろ?」
小僧
「あぁ そうだな」
師匠
「小僧がさっき答えてくれた通り エントロピーは増大しておる それを言い換えると?」
小僧
「ん? 言い換えると?」
師匠
「そうじゃ エントロピーの増大 それを言い換えるとじゃよ」
小僧
「あぁ そういうことね! 秩序だろ?」
師匠
「秩序がどうなっておるんじゃ?」
小僧
「秩序が乱れている それをさっきの専門用語で言うと エントロピーが高くなっている そういうことだろ?」
師匠
「そうじゃ」
小僧
「あぁ だから 最初に師匠はさぁ オレの部屋のエントロピーは高いって言ったんだな」
師匠
「今日は飲み込みが早くて助かるぞ さすが小僧じゃな」
小僧
「なんか褒められてる気がしないのは気のせいか? 部屋が散らかってるんだぞ 汚いんだぞ」
師匠
「何を言っておる! そのままの意味じゃよ」
小僧
「まぁ オレの部屋が散らかっているのは事実だから別に良いけどさ 超恥ずいぐらい汚いのはな!」
師匠
「心配せんでもええ 繰り返しになるが ワシは別に小僧の部屋を覗いた訳ではない」
小僧
「いや それは分かってるって たださぁ 片付けるのが大変だなって思っただけ」
師匠
「今 小僧はいいことを言ったのぉ」
小僧
「えっ!? オレ何か言ったっけ?」
師匠
「さっき 小僧はこう言った 片付けるのは大変だ と」
小僧
「あぁ それな 確かに言ったよ」
師匠
「小僧の言う通り そうなんじゃよ 散らかった部屋を片付けるのは大変なんじゃよ さすが小僧じゃ まるでワシが次に言いたいことへ 会話を誘導している様じゃな」
小僧
「何だよ 会話を誘導って 自分の部屋の汚さを思い出して オレは単に あぁ 片付けるの面倒だよなって思っただけ」
師匠
「そうなんじゃよ 小僧の言う通り 部屋を元の通りの状態へ整理整頓するのは面倒なんじゃよ ちなみにじゃ それを言い換えるとこうなるんじゃよ」
小僧
「どうなるんだよ?」
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