可愛げのある部下 中編
つい長くなってしまう、この話。
いやー、共感しかないんですよ。
自分が可愛げのない部下だという認識があるから。
過去形にすらできません。
今だってきっと可愛げのない部下だし、
可愛げのない後輩だと思うから。
過去の自分の問題点を振り返ると、
勝手に専決することはさすがにありません。
決定して得られるものより、
決定が誤っていた時に、
自分の評価が下がることが何より怖かった。
昔はなかなか認められなかった仕事でのミス、
今はサクッと認めます。
なんなら先にミスしたことを報告します。
報告したほうが傷が浅いことを知っているから。
その方が心証もいいから。
でもそれがわかるまでに、
やっぱり時間がかかりました。
そして…
自分の実力なんて、
諸先輩方からすれば、
見栄を張っても丸わかりなんです。
よく見せようとするのがカッコ悪いことに、
もう気付いてしまっているんです。
アドバイスも…
ん?と思うことはあっても、
その場で直接批判したり、
顔に出さないようにするようにはなったかなぁ…
やっぱり、
自分に部下がついて、
指導するようになって、
やっと過去の自分と今の目の前の部下が重なって、
分かるんです。
あ、あの時の自分可愛げなかったなって。
そして気付くんです。
あ、あの時の上司も先輩も、
すっごく優しかったんだなって。
分かってないな、って思っても、
口に出さず、
見守ってくれてたんだって。
こっそりフォローしてくれたんだなって。
だんだん気付くからこそ、
気付いた段階で、
自分のその悪い考え方の癖や、
仕事のやり方を、
いかに見つめなおせるか。
そこがチャンスだと思うんです。
あー今からでも変わりたいなって、
あの時の可愛げのない自分を認めた上で、
じゃあこれからどうするのよ?
って考えるしかない。
部下もいろいろです。
そんな部下たちに分け隔てなく接することの難しさ、
性格の違いから、
どうアドバイスすればいいか悩んだり、
そもそも仕事のヤル気ってどうやったら出るのよ?
なんて考えたり。
頑なに弱みを見せない、
いじられるのも嫌そうな部下に、
どうやって心を開いてもらえるのかな?
って悶々としたり。
すぐ懐に入ってしまう、
人懐こい人がいて、
あっという間に課に溶け込んでしまって、
いろんな人から構ってもらえて、
アドバイスもたくさんしてもらえて、
そんな人を羨ましそうに見ている、
でもプライドが邪魔して、
そんなふうにみんなの懐に入れない。
寂しいのに、
仲間に入りたいのに、
居場所が欲しいのに、
心が叫んでるのに、
ハリネズミみたいに針を立ててしまうから、
誰も近寄れない、
そんな不器用な人もいる。
そりゃあ本人の性格が悪い。
仕事していく上で、
良好な人間関係築くのは、
社会人として当たり前でしょ?
そりゃあそうなんです。
でも…
誰かに居場所を作ってもらうことで、
やっと呼吸ができるようになる、
そんな人もいるんだよ、
その後の人生ガラッと変わる人もいるんだよ、
そういう不器用な人に、
寄り添える人になりたいんです。
自分がそうだったから。
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