「幸せですか?アナタ、今」~何かの勧誘とのバトル~
駅前でスーツの男に話しかけられた。
僕はイヤホンで音楽を聞いていたので奴が何を言っているか聞こえなかったし、それでなくても無視を決め込んでいたのだが、あまりにもしつこいので足と音楽を止めた。
「アナタ、今幸せですか?」
という趣旨のことを聞かれ、金銭的な話と宗教的な話を散々された。基本的にある程度の幸せはお金で買えると思っているので、幸せとお金の関連性はそうそう否定する気も無いが、それに宗教のエッセンスをプラスするなど言語道断。
僕が相当不幸そうに見えたのか、相当貧乏そうに見えたのか分からないが、足元を見られているようで無性にカチンときた。
男は宗教の勧誘に繋げたいのか胡散臭い高額商品の販売に繋げたいのかもしくはその両方なのか分からないが、こちらの都合はお構いなしにグイグイ話を進める。その間も僕の苛立ちメーターは上昇を続ける。そして、
「失礼ですが、現在年収はどのくらいですか?」
の質問で苛立ちメーターと反撃メーターの針が振り切れたので、
「約200万ドルです」
と答えると、
「・・・ハイ?」
と言われたので、
「今日のレートだと2億5700万円くらいですね」
と、まったくあてずっぽうなレート換算をして、
「人を見かけで判断しないほうがいいですよ、残念ながらお金と宗教には不自由してないので」
と付け加えて会話を終わらせた。
もちろん200万ドルも嘘だし、人はある程度見かけで判断すべきだと思う今日この頃。