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京都っていいよね・・・。vol.2【学生時代の壮絶エピソード】

 さて、前回に引き続き京都の話。前回も書いたが、僕はちょいちょい近くの商店街で歌っていて、その日もいつものように歌っていた。1時間くらい歌ってからだろうか、僕はその日家で聞いていた斉藤和義の「僕の見たビートルズはTVの中」という曲をなんとなく歌ってみたくなり、その曲を歌い始めたことが悪夢への出発点となってしまった。 
 なんだか今日はガラの悪そうなひとが多いなぁと少し思っていたが、その街の治安は僕には関係が無いことなので、特に気にすることも無く曲は進む。 
 その歌にはこんな歌詞がある。 

 「訳の分からない流行に流されて、浮き足立ったやつらがこの街の主流」 

その部分を歌った時に、その悪夢は始まった。 
 ガラの悪そうな若いお兄さん数名が「誰が浮き足立ってるって?」と、そういうお兄さん特有の変な角度で体をのけぞらせながらやってきた。その後も、オマエ何様だよ的な言葉を散々僕に浴びせた。彼らは、この歌が斉藤和義のものだと知らないのであろう。僕の詩だと思っているらしい。そのときに僕もその詩に共感していたか否かは別として、詩は僕の書いたものではない。お門違いもいいとこだ。と、考えている間も僕はそのお兄さん達にこねくり回されていて、これはまた病院かな…(前回の日記参照)と思ったそのとき、一見して大学のラグビー部と分かる集団がやってきて、その場は何とかケリがついた。僕が礼を言うと、気分よさそうに高笑いしながらその集団は某大手居酒屋チェーンに消えていった。おそらく2軒目だろう。 
 その大学ラグビー部らしき団体に感謝するとともに、あのヤンクなお兄さん達がよく歌詞まで聴いてたな…と少し感心したのを今でも憶えている。 

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