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診断士っぽくない経営に大切なこと①72歳の社長に教わった「没頭」することの大切さ
「没頭」することで事業構想が生まれる
今回は、中小企業診断士っぽくない切り口で私が経営者から教わったことを書いてみたいと思います。診断士ってロジカルに、財務的な視点や根拠に基づいた診断や助言をすることが多いのですが、少しロジカルを横において根拠やロジックに表しにくい視点でご説明します。
72歳道の駅物産館社長は有名なアイデアマン
私の支援先の道の駅内にある物産館のM社長は72歳。私の父親とあまり年が変わりません。月に1回通い出してから約2年、私の役割は社長の壁打ち相手になることです。72歳とは思えないほど仕事に精力的で20年程一日も休みなく働いているとか。「馬場さん!今度こんなイベントをやろうと思うんやけど、どう思う?」とか「昔懐かしいこんな商品を復活させたら面白いと思わない?」等どんどんアイデアが出てきます。
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私はそれに対して自分の考えを話したり、協業できる人をご紹介したりしています。もうそのM社長の仕事への情熱や精力にいつも圧倒させられます。
「没頭」しているとアンテナが立ちアイデアが降ってくる
道の駅の物産館の課題は、顧客の若返り。そのために若い人が来るための仕掛けや新商品を生み出そうといつもアンテナが立っています。最近では流行りの「ねこプリン」をはじめ、地域名物の桃を使ったスイーツの開発等を行い、お客様の若返りも進みつつあります。
「お休みはいつも何をされていますか?」というのが私が社長によく使う言葉ですが、休みが無いのでずっとお店に出ているのです。それも、すごく楽しそうにしている。私もM社長と話していると会話が弾んで楽しくなり、社長の出したアイデアの実現をお手伝いしたくなります。
まさにそれが経営に「没頭」していると思うのです。ずっとその事業のことを考えているからこそ、アンテナが立ち、情報が集まる。それが好きだから継続することが出来る。「没頭」することの大切さをM社長からいつも教わっています。
落ち込んだときは前しか見ない
新型コロナの時には、客数が激減し、売上もかなり落ち込みました。資金繰りが厳しいこともあったようです。毎日支払いに追われる。そんな時は、
「後ろを見ても仕方がない。前しか見ずにとにかく前進する。」
経営にはいいことばかりではありません。業績が厳しくなり、資金繰りに追われることもあります。でもM社長は、決して後ろを見ない、前を向き、背筋を伸ばして前進することが大切。前進することとで物事が好転していくと言います。
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人との出会いや関係を大切にする
自分一人で悩まずに、道の駅のスタッフの中の人たちと意見交換をしたり、お酒を交わすなどコミュニケーションも取られています。また、取引先や委託野菜を栽培する農家さんとの関係性も大切にする人情に熱い一面も。「商品もお客様も全て人が運んでくる。だから人との関係が一番大切。」とM社長は言います。
一生感動、一生青春
M社長の大好きな言葉が「一生感動、一生青春」。地方ならでの高齢化による人口減少や農業の経済発展に貢献したいというM社長は、地域のために道の駅の物産館が出来ることを常に追い求めています。そのためにはお客様に感動や楽しみを提供すること、でもまずは自分自身が日々感動し、青春時代のような気持ちを持ち続けることが大切だと力説します。
それがわき目も降らずに経営や事業に「没頭」することだと思うのです。私自身の人生や仕事の向き合い方にいつもM社長にいい気付きを頂いています。