君がいない世界はもう考えられない
息子が5歳の誕生日を迎えた。
「誕生日、何したい?」と聞くと威勢よく「キャンプ行きたい!」と返ってきたので、キャンプに行った。
僕達夫婦はキャンプが好きで、気づけばもう10年以上も楽しんでいる。
息子が初めてキャンプに行ったのは、生後半年くらいだったと思う。日帰り野外フェスは2ヶ月で行ったけど、テント泊は半年の記憶だ。
両親が好きだから連れ回していただけなのだが、自ら、しかも誕生日にキャンプに行きたいと聞いた時は嬉しかった。息子の中にしっかりキャンプというものが根付いているのだろう。
今年の誕生日は平日だったから有給をとって家族みんなでキャンプに行くことにした。
準備も進んでやってくれた。5歳になり、多少は重たい荷物も運べるようになり、家から車にキャンプグッズを積むのを楽しそうにやってくれる。
「重っ」「ここに置いといたよ」とか言いながら。準備の時からとてもワクワクしているのが伝わってきた。
チェックインが11:00だったので、その前にスーパーで買い出しをした。誕生日だし、なんでも買っていいよと言うと、スーパーに着くなりキラメイジャーのソーセージとポテチ(BIGサイズ)とごてあらポー(ソーセージ)をすぐに選んだ君はとても嬉しそうだった。
今回キャンプ場は片道30分の近場を選んだのだが、移動中「まだ〜?」と早く着きたそうにしていたのが印象的だった。
最近は設営も手伝ってくれる。イスの組み立てとペグダウン(ハンマーでカンカンとやるやつ)が特に好きなようだ。飽きるとイスに座って待っている。
設営後、乾杯の時、誕生日おめでとうと言うと、ちょっとはにかんだ笑顔が可愛らしかった。誕生日キャンプの昼ビールはいつも以上に美味い。
川遊びに行った。流れが早いけど、そのまま飲めそうなとてもキレイな川。
冷たすぎて10秒も入ってられない清流で買ってきたスイカを冷やした。あとでその場でスイカ割りもして、半分だけ食べた。息子は大きな石と石の間をジャンプして遊んでいた。ちょっと前まで「パパ、手〜」と言って怖がっていたのに、そんなに遠くにジャンプ出来るようになったなんて知らなかったよ。パパも遊びなよと言うけど、パパがやりたいのは楽しそうに遊んでる君を見てることなんだ。
カブトムシを捕まえに行った。最近、カブトムシに夢中な君。虫取り網持って、立派な虫取り少年になった息子がちょっぴりたくましく見えた。
BBQもした。とうもろこしとごてあらポーと豚肉が美味しかったようだ。
花火も楽しんだ。そうだ、ちょうど5年前、君のママが産気づく直前は庭で花火をしながら過ごしていたんだった。始めは花火も、火をつけるのも怖がっていたけど、覚えるとすぐに出来るようになった。二刀流もいっちょ前だ。
お風呂があったので、みんなで入った。3歳年下の妹とキャッキャしながら少し熱めのお風呂を楽しんでいた。
歯も磨かずにコテッと寝た君の寝顔から楽しい一日だったことが伝わってきた。
翌朝、虫を発見した息子。最初は虫かごに入れていたけど、最後には逃してあげていた。力の加減を知らない娘が追いかけて潰そうとしてしまった時、号泣した君はとても優しい心の持ち主だと感じた。
キャンプ場にあった、ブランコも登り棒も全身を使って、楽しそうに遊んでいた。
いつにも増して甘えっ子だった5歳の誕生日。抱っこ抱っこが止まらなく、パパは筋肉痛だよ。でも、もうすぐ抱っこも求められなくなると思うととても寂しくなり、全部受け入れたよ。娘と抱っことおんぶを二人同時に求められるのはとても大変なんだけど、それがとても楽しいことなのはわかるから、頑張ってしまうよ。
両親が好きで始めたキャンプを君が好きになってくれているのならとても嬉しい。いつまで一緒にキャンプに行ってくれるかわからないけど、まだまだ行きたい場所もあるし、家族で過ごせる最高の過ごし方なんだ。
もしかしたら、ママと2人でキャンプに行くことはもうないのかもしれない。
君がいない世界はもう考えられない。
I love you so much.
5歳の誕生日、おめでとう。