赤湯温泉山口館
歩いてしか行けない赤湯温泉山口館へ行ってきた。
赤湯温泉は苗場山登山道の半ばに位置する。たどりつくには小日橋から約3キロの林道歩きと約5キロの鷹の巣峠越えの山登りが必須だ。鷹の巣峠越えは本格的な登山となる。従って秘湯マニアでも山をやらない方は尻ごみしてしまう、そういう秘湯だ。
[走行データ]
行き方は、越後湯沢駅からバスで苗場プリンス方面へ向かい、苗場プリンス一つ手前の白樺口バス停で下車、ブロンプトンで赤沢林道を行く。
林道は最初から結構キツイ。途中から未舗装になり、また、想定していたよりもアップダウンがある。
ようやく小日橋についた。ここから先はクルマは通れない。自転車がないと赤湯登山道の登山口(棒沢橋)までの3キロが歩きとなるが、ブロンプトンは進めるので、時間を短縮できるだろう。
素晴らしい眺めだ。川原が真っ白だ。
林道を30分ほど進むと棒沢橋についた。この橋を渡ったところから登山道となる。ブロンプトンはここに置いて、歩きで険しい鷹ノ巣峠を越えなければならない。リュックに最小限の荷物を詰めて出発だ。
それにしても、山道というのは写真にとるとどうしてこのような緊張感のない光景になってしまうのか。実際は岩だらけ根っこだらけの急斜面で、足を踏み外したら死ぬような道である。
登山口から約30分、ようやく鷹ノ巣峠についた。しかし、ここからも小さなアップダウンが続く。倒木や岩が崩れた跡など足元も悪くなかなか辛い道だ。
峠から10分ほどかかって、ようやく見返りの松についた。赤湯まではあと20分程度の筈だ。登山道ではここだけドコモの電波が入るとのことだ。タクシー会社(朝日タクシー)の電話番号が貼ってあった。成程、帰りは登山口までタクシーを呼びたくなる厳しい山道である。
見返りの松から暫くして最後にとんでもない下り急斜面が待っていたが、なんとかこれをクリアする。清津川の支流サゴイ沢が見えてきた。
ようやく目的地の山口館に着いた。まず日帰り湯の受付を済ませる。湯質の異なる玉子湯、薬師の湯、そして青湯の三か所ある。
露天風呂「玉子の湯」へ急ぐ。
メインの玉子湯に入る前に青湯を見ていこう。噂通りの青白い神秘的な色合いである。
いよいよ「玉子の湯」である。足元からブクブクと湧き出ている。さっそく入ってみよう。湯船のすぐそばを清津川が流れる。いやあこれは良いですね。日差しが強くてちょっと暑いが。
湯あがりに二階で休憩。山口館は一度は泊まってみたいランプの宿です。
帰りの山越えがまた大変であったが、それでも再び来たいと思わせる素晴らしい湯であった。
赤湯温泉山口館
湯沢の山奥、苗場山の中腹にある秘湯赤湯温泉にたどり着くには、林道車止めより標高差250mの鷹の巣峠越えを経て約2時間のトレッキングが必須となる。清津川の最上流部に位置し、その川原に温泉がわき出る事は古くから知られていた。1897年(明治30年)に初めて温泉宿が建てられた。温泉の経営者は、幾度か変わったが、1919年に現在の経営者の祖先が山口館を開くに至っている。かつては通常の営業期間外の春先に猟師宿として機能することもあった。1989年(平成元年)にロッジ風建物に改築され、現代風の温泉宿となった。