ゼミの先生

夏休みの終わり、久々にゼミの先生に会った。
先生は、おじいちゃんで今年先生を引退するそうだ。

ゼミの先生からたくさんの言葉をいただいた。
就職へのアドバイス、授業の内容、卒業研究の話など、真面目な話が多かった。


しかし、時折話してくれる恋愛の話が好きであった。


題名をつけるとすると、「味変」である。


先生いわく、「味変」が全ての歯車を狂わすし、逆にとても噛み合う時があるらしい。

「別れ」には原因が憑きもので、環境の変化、価値観の違い、身体の相性など、たくさんある。その変化や違いに耐えれなくなる、または興味がなくなるタイミングが存在するらしい。
それが、別れることに繋がると先生は言った。

では、どうすればタイミングが来なくなるのか。とゼミ生からの質問。

「毎日同じカレーを食べていても飽きてしまう、カツカレーを食べたくなるときもある。ブラックコーヒーばっか飲んでいるが、たまには、ミルクやガムシロップを入れて甘いのも楽しまないと。しかし、結局はカツにしんどくなって普段のカレーに戻るし、甘いコーヒーにも飽きてブラックコーヒーに戻る。だから味変はとても重要であるんです。」

あぁ、実体験なんだろう。

結局はあなたに戻ってくるから、今は遊ばせて、離れたい、仕事に集中したい。そして、一通り遊び終えたら、あなたとの思い出、優しさ、匂い、笑顔が蘇り、寂しくなり戻りたくなると。

先生は当時の彼女と結婚しており、当時の彼女と彼女じゃなくなる期間が本当にあったわけで、お互い「味変」を楽しんだ後に、戻ってきてより大切さがわかる。と

「味変」を正当化するわけではないが、お互いが認めていたらそういう恋愛の形もあるのかなあと感じた。よく別れの理由で耳にする「忘れられない人がいる」も、これに近いのかもしれない。

わたしも忘れられない大切な人がいる。その子とは将来どこかで出逢えたら。と別れをした。
なので、今は「味変」をしてみようと思う。
しかし、少しの「味変」でいい。ハンバーガーをチーズバーガーにする程度の小さな「味変。」

さぁ、気長に待とう。あぁ、いつ戻ってくるのかなぁ。

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