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『カムサハムニダ』の一言が500円になった話

語学を学んで良かった話です。

25年以上前、韓国人の方が経営する本格的な韓国料理にハマってよく食べに行きました。辛くて甘い味付けやマッコリが大好きでした。まだ冬のソナタが流行る前のことです。

そんなある日、古本屋で高信太郎さんの『超簡単 まんがハングル』という本を100円で見かけました。軽い気持ちで購入し読んでみると、意外とすぐにハングルの仕組みが分かり、何となく読めるようになりました。

すると街の中にハングル表記があることに初めて気がつきました。いつも見ている景色なのにそれまでは脳が認知していなかったのです。

それからまた友人たちと韓国料理を食べに行くと、箸袋に『감사합니다』と書いてあります。
「これってカムサハムニダって書いてあるよ。」と言うと、ハングルの読めない彼らは「みんなが知らないからって適当なこと言っちゃってさ。」と信じようとしません。
店員さんに「これはカムサハムニダって読むんですよね?」と確かめると、「そうです、そうです。ハングル読めるんですか?」と、とても喜んでくれました。
メニューのハングル表記もほとんど読めて、ずっと気になっていたお店の名前の意味は『台所』だと分かりました。
「これはサービスですよ。」と美味しいチャプチェも一皿頂けました。

いつもより盛り上がった時間を過ごし会計をすると、店長さんが私にだけ500円分の割引券とロッテのグリーンガムを1枚多く渡してくれました。

500円得しただけでなく、外国語を学ぶとその国の人に喜んでもらえると実感できました。

それからその店に行くたび、500円の割引券を渡すと、また500円の割引券を貰えます。500円割引の無限ループになりました。

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