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時空を超えて‥‥小説(将来の夢3/3)

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  板張りの床を行ったり来たりする靴音。

B「行きたいんですか? 捜しに」
A「だって先生一人じゃ、捜せないかも」
B「皆(みんな)、出て行ったら、ミイラ取りがミイラになりますよ」
A「だけど・・・」
B「ふぅー。しょうがない、はい手袋。その代わり捜す時間は三十分で。三十分経ったら戻ることにしましょう」
A「わかったわ」

     ロックが外され、木製ドアが緩やかに開
     閉する音。いきなりケッケッケとオオタ
     カの鳴き声。

  時折強い風が吹き、草木が音を立てる。
 
A「水場にはいない。ここ下りたのかしら」
B「行ってみる?」
 
  激しく藪を掻き分け、小石混じりの斜面
  を下る二人の靴音。
  
A「え、あれ見て。何かいる」

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