濃度がわからない

皆様、濃度の問題は得意でしょうか
あんまり自信をもって得意といえる方は少ないかもしれませんね
濃度には○%(質量パーセント濃度)のほかにも、○mol/L(体積モル濃度)などの種類がありますが、いったん質量パーセント濃度だけに絞ってお話をしましょう

質量パーセント濃度を理解するためには、%(百分率)を理解する必要があり、これが理解できればほぼ理解できたといえます

では、百分率とは、いったい何なのでしょうか
「世界がもし100人の村だったら」という本をご存知でしょうか
これがまさに、百分率です

この本は、世界の人口が100人しかいないと仮定したときに、どれぐらいの人数が男性で、女性で、どれぐらいの人数がアジア人で・・・のようなことが書かれています

これってつまり、パーセントをこのように表現しているだけです
たとえば、少し古いデータで恐縮ですが、総務省統計局の2001年の統計によると、世界人口61億3千万人に対し、アジア人は37億2千万人だそうです
この数値をもとに計算すると、世界がもし100人の村だったら、アジア人は約61人です

これは以下の式で求められます
37億2千万÷61億3千万×100

百分率は必ず最後に×100がつきますが、これが「もし100人の村だったら」に当てはまります
つまり、すべての基準を100にそろえるために、×100をするのです
なので、いったんこれは無視しておいて、前半部分について考えましょう
割り算ですね

そもそも、割り算っていったいなんなんでしょうね?笑
さすがにそれは知ってるよー!って感じですよね
じゃあおさらいしておきましょう

割り算として一番簡単な問題は、次のようなものでしょうか

問 りんごが6個あります。3人で分けると、1人いくつずつになりますか。

式は6÷3=2 
答えは2個ですね

この問題はだれでも解けると思いますが、いったい何をしたんでしょうか
字面をそのままとらえると、「6個のりんごを3人でわけたら1人2個ずつ」ということになりますが、「りんごは、人の数の2倍ある」と考えることもできます
またさらに、「人の数を仮に1とすると、りんごは2」ともとらえることができます

上記のなかで、最後の「人の数を仮に1とすると、りんごは2」というのが百分率を考えるうえで非常に重要です

もう一度人口のほうに戻りましょう
37億2千万÷61億3千万×100
この式は、前半の「37億2千万÷61億3千万」の部分で、「世界の人口が1だった場合、アジア人の人口は0.61だ」ということを計算しています
それを100倍するわけですから、最終的には「世界の人口が100だった場合、アジア人口は61だ」となるわけです
ほら、100人の村の話につながったでしょ?

では濃度の話にいきましょう
濃度(%)は、「溶質÷溶液×100」という式で求められます
これ、溶質だとか溶液だとかが覚えられない方も多いと思うので、思い切って食塩水で覚えちゃいましょう
そうすると、「食塩÷食塩水×100」となります
これが砂糖水なら「砂糖÷砂糖水×100」に置き換えればいいだけです

つまり濃度というのは、「もし食塩水が100gだったら、食塩はその中に何g含まれてるか」ということを求めていたのです

なんでこんなややこしいことをするかというと、200gの食塩水に68g食塩が溶けていた場合と、150gの食塩水に54g食塩が溶けていた場合、すぐにはどっちが濃い食塩水かわからないですよね?
これを食塩水100gだった場合に仮定すると、比べることができます
(あ、食塩はこんなに溶けなかった、まあいいか)

68÷200×100=34(%)
54÷150×100=36(%)

本日はここまで。
違う濃度の食塩水を混ぜる問題とかもそのうち書きますね!

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