天の果てでも〜四文字熟語に寄せて|エッセイ
四文字熟語、と言えば、小学校の卒業アルバムを思い出します。卒業するとき、書道の心得のある校長先生が、全員のアルバムの1枚めに四文字熟語を筆で書き入れてくれるというのです。
国語が好き、そして文字フェチだった(目に入る文字を全部読まないと気が済まなかった)私は、もう楽しくて仕方ありませんでした。何にしよう?と。
そのときには気付かなかったのです。アルバムの四文字熟語が、その後の人生に大きく関わってくるかもしれないということを――。
✢七転八起
以前学校の硝子張りのショーケースに飾られていた、達磨の人形にあった言葉が頭に残っていました。
達磨には「七転八起」(しちてんはっき)と書かれていました。
達磨を見ただけに、余計なるほど!と思ったのです。心ひそかに、(この熟語を先生に出したら驚くだろうな…)なんてどきどきしていました。今思えば、頓知が効いているだけで、別に取り立てて珍しい言葉でも何でもないのですが…
教室で、自分と同じ言葉がないか確かめるために、皆がどんな言葉を持ち寄るのか頭を巡らしてあちこち見てみました。
男の子たちは「大器晩成」とか「初志貫徹」とか「前途洋洋」。
女の子たちは「一期一会」とか「天衣無縫」とか「大願成就」、などという四文字熟語が多かったように思います。
ほとんど本人の希望というより、親の願いが反映されていました。
すると、クラスでいちばん可愛い女の子の四文字熟語が目に飛び込んできました。
何だったか想像がつくでしょうか。
まさしくぴったり!という言葉でした。
✢純情可憐
おそらくその子も親が決めたのでしょう。
恥じらいながらプリントを提出する姿を見て、途端に自分の言葉がごつごつして、まったく垢抜けてないように感じました。
もう一回やり直したい。自分で決めてきたことすら無骨な感じだから、誰かに何かを願われたい、とさえ思いました。
結局為すすべもなく、アルバムは
「七転八起」と書いてもらうことになるのですが…
「七転八起」には、もうひとつの隠れた意味があったのです。
(※言葉に罪はありません)
自分の歩んだ道を振り返ってみると、本当にジェットコースターのような時期がありました。
若い頃阪神大震災に遭い、最愛の父を亡くして日常がモノクロに。
その後相次いで、心頼みにしてきた身内に先立たれました。
メンタルで言えば、夫が転勤族のため何度か転職する途中、前に何人も辞めさせたきつい上司のパワハラに遭い、自分も潰れて何年か病んだことがあります。
子どもの不登校でも悩みました。
まとめて振り返ってみると随分ハードだったな、と思いますが、それでもまた起き上がれたのは、まずは今在る家族の支えがあったからでしょう。
おそらくこれからもきっと、達磨のような生き方をすることになるのかもしれません。あの卒業アルバムの四文字熟語から、何となく決まったように思えるのです。
願いが叶ったときに目を入れるのも達磨。
夢に向かって、転げても不器用でも、前に進んでいきたいです。
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アルバムから視点を変えて、2023年という年。
何が最大のトピックだったかというと、やはりnoteを始めたことです。
スマホの中のnoteの世界で、私のフィールドは大きく拓かれました。
今年の四文字熟語は、この言葉がふさわしいと思います。
✢天涯比隣(てんがいひりん)
私にとって、ご縁を賜ったnoter様は新しい家族のような存在。
ライティングするのは新しい自分への鍵です。
noteの世界に泳いで、コメントをやり取りするだけで、日本や世界のどこに住んでいたとしても、心が通うのを感じて幸せになれます。
そろそろ年の瀬なのでお礼を言わせて下さい。
noter様、今年はお仲間に入れて頂いて有難うございました。
BRILLIANT_Sに、家族以外のつながりが出来ました。
来年も、またその後も、何とぞよろしくお願い申し上げます。深謝。
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このnoteは、note大学子育て教育部の課題からインスパイアされて執筆しました。
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彩流様、よろしくお願いいたします。
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