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避難所のよる〜震災の記憶|詩のようなもの


何もかも嘘のようで

信じたくない日が

次第に

暮れかけていった。



ただでさえ 

わびしい

――生徒の居ぬ 

小学校の校庭には


冷えつく寒さのなか

楽しさの微塵みじんもない

大きな焚き火がたかれ



その街に住む

 恐ろしい家から逃れた

人びとが、


三々五々 

パイプ椅子に

座り

暖をとっていた。



校庭には 

おびただしい数の

自家用車が停められていた。



そこには

「避難所にプライバシーが無い」と

敬遠する 家族の姿、



または 

飼い犬飼い猫の鳴き声に

遠慮して

ひっそりと閉じ籠もる 

家族の姿。


❄ ❄ ❄



よるが更けて。



それぞれの家族が

校内に 

自分たちの【居場所】を

つくり、



教室などの床に

何枚も 何枚も

支援物資の毛布を重ねて 

寒さで凍えぬよう

敷き詰めていた。



周りの迷惑を避けた

 ひそみ声の会話

気遣きづかわしい咳払い


そして 

重苦しい うめき声・・・



❄ ❄ ❄


出来るだけ休むために

毛布に身体を収めた。



(“起きて半畳 寝て一畳”

とは 

よく 言ったものだ・・・)



❄ ❄ ❄


深夜 

あまりにもひど

しびれる寒さに

耐えきれず、


思わず 

まだ校庭でたかれていた

焚き火を 

よろめきながら求めた。



(皆 此処にいる人たちは

同じ・・・

同じ「被災者」

なのだ・・・)




どう考えても理不尽な

【連帯感】が

その日のよる

避難所の 小学校には存在した。



(こんな日は 永遠に続かない

きっとまた・・・

元に戻る日が来る)




避難所のよる。


流れ星が来ないかと

そこだけはいつもと変わらぬ

満月と

美しい夜空を―――



見上げていた

・・・




2025.1.17

生かされている生命に感謝

被災したすべての皆さまへ



▶Que Song

満月のゆうべ/BRAHMAN


〈被災所のリアルです。〉







 本日のよる、阪神淡路大震災1.17のつどいが、神戸三宮 東遊園地でひらかれます。





 神戸は天の恵みにより、フェニックスのごとく甦りました。



復興の灯火。



どんな苦しみも、

人の心に

生きる意欲と理想がある限り、

また乗り越えて

次の【場所】に進めると、

私は信じます。


このような希望を

神戸で被災した

ひとりのnoterとして

これからも

お伝えしたく 存じます。


今後とも、ご厚誼よろしく


お願い申し上げます。




 お読み頂き有難うございました!


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 また、次の記事でお会いしましょう!



🌟I am little noter.🌟


(2025.1.17改稿)


 🕊️


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