深大寺を訪れて
深大寺に出かけた。紅葉真っ盛りとの情報を得て、久々に出かけてみることにした。前回は隣接している神代植物公園を散策したが、今回は深大寺を訪れた。
深大寺は資料によると創建は1300年あまり前の天平年間、西暦733年で天台宗 別格本山 山号 浮岳山といい、都内では浅草浅草寺に次ぐ古刹とのことである。
新宿から京王線に乗り調布駅下車、バスに20分程揺られて着いた。
平日にもかかわらず、沿道は老若男女たくさんの人で溢れている。参道は短いが寺に沿って深大寺蕎麦の店が続いている。そして、覆いかぶさるように色づく紅葉が美しい。
私は寺に続く石段を上っていった。
境内は思ったほど広くはないが、古寺らしい落ち着いた佇まいだ。
ご本尊は宝冠阿弥陀如来像だが、それ以外にも国宝に指定されている釈迦如来像もある。
境内には一般の参拝客にまじり、七五三でお参りに来ている家族も見受けられた。
お参りを済ませた私は、門前の蕎麦茶屋に入ることにした。
深大寺蕎麦は江戸の昔から受け継がれてきた名物として知られている。
私は天ぷら、とろろ、おろしナメコの三種類の味が楽しめる蕎麦を注文した。
麵は細麺でコシがあり、喉ごしが良く、とても美味しい。
最後に蕎麦湯をつゆに入れて飲み干すと蕎麦の香りが口の中に広がった。
昔の人もお参りの後、こうして蕎麦を食べていたのかな、と思うと感慨深い。
お店を出てから、参道を歩いていると美味しそうな匂いがしてきた。
見ると草もちが焼かれている。
私は早速味わってみることにした。
熱くパリパリになった草もちを手で割ってみると、中から粒あんが出てくる。
口に入れてみると、甘さを抑えた粒あんと草もちが口の中で交じり合い美味しい。そして、香りが鼻孔をくすぐる。
ゆったりとした時を過ごした後に帰路についた。
帰りは調布行きのバスでなく、吉祥寺行きに乗ることにした。
ところが、途中のバス停では人が乗れないほどの混雑ぶりである。
車で来た方が良かったかな、とちょっぴり思った。