「伝え合う」喜びを感じて
現在3歳児クラスの担任をしています。その中に、明瞭な発語が数語程度の子どももがいます。「〇〇あった」などの二語文もほとんど確認できません。
ですが、その子どもから「伝えたい」という気持ちを誰よりも感じるのです。
音を発したり、身振り手振りを使って困っていることや手伝って欲しいことを表現します。その投げかけに対して保育者が出来ることは、子どもからのサインを逃さずに汲み取ろうとすること。そして返ってくる言葉が少なかったとしても絶えずコミュニケーションをとり続けること。4月に担任になってからの半年間、これら二つのことを大切にして関わってきました。
秋になり少しずつ明瞭な言葉と二語文が確認されるようになしました。
専門機関の公認心理士の先生や言語聴覚士の先生からは、繰り返し発音すること(=練習)が大切であるとアドバイスしていただきました。
そのことも踏まえて、繰り返しゆっくり丁寧に言葉を伝え続けました。興味を示してくれる簡単な言葉から何度も何度も。
(乗り物が好きなので「くるま」「でんしゃ」など…)
ゆっくり丁寧に、の部分については、担任だけでなく関わる機会が多い保育者全員に同じ対応をお願いしました。
その関わりが今、少しずつ実ってきています。
本人の「伝えたい」「話したい」という気持ちも更に強くなってきているように感じます。
聞き取れる箇所は限られますが、文章も話すようになりました。
子どもから何かを伝えようとしてくれていること、とても嬉しく幸せに感じています。
本人の中で言葉が爆発し始めている時期。伝わった喜びを感じてコミュニケーションを楽しんでもらえるよう、保育者も精いっぱい汲み取り、丁寧に言葉にして返していくことが出来たらと強く感じています。
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