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よちよちある記#215『お客さまの笑顔が眩しいある朝』

毎朝毎夕通勤で大渋滞する
幹線道路沿いにぽつりと建つ
そんなお宅にお住まいのお客さま

朝からの仕事中
名前を呼ぶ声が聞こえる
「お〜い ◯◯さ〜〜ん!」
声の方を見ると
いつも良くしてくれる
別のお宅のお客さま

運転席は息子さん
助手席に乗った奥さまが
窓全開で体を乗り出して
いつもの笑顔で手を振ってる

思わずこちらも
全身で反応して
大きく手を振りながらご挨拶
「おはようございま〜す
いってらっしゃ〜い!」

上下線ともに大渋滞の
クルマからジロジロ見られる
そんな視線なんて氣にしない

こんなのに憧れてたんだよな〜
 

研修に行って目にした
師匠とお客さまの関係性
絶大な信頼関係を見た

会社勤めのときには
“こっちが発注してやってんだろ?”
って立場を利用した付き合い方が
当たり前になってた
仕事を貰うときにはへーこらと
仕事を出すときには横柄で…
そーゆーもんだったから
とても衝撃だったんだよな

その頃には個人間での繋がりとか
信頼なんて感じてなかった

会社の関係性を
個人のプライベートなところには
持ち込みたくなかった
外で見かけても見て見ぬふり
声をかけるなんてあり得ない…

それなのに師匠の姿は違った

こんな風に人間関係を
築いていけるもんなのか…?
って思いつつ
自分もそんな風に
他人から必要とされ
信頼される人間になりたい
って憧れた

 
こうして通勤の車中から
自分を見つけてくれて
とびきりの笑顔で声をかけてくれる
嬉しいなぁ〜

あの頃憧れた師匠の姿は
いつまでも憧れのまま
ホントでっけー存在だ
少しは近づいていけてるかな?
って感じたある朝のできこと
 
今日もいい1日✨

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