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よちよちある記#570『64ロクヨン』

寒い朝

この連日の雨で
一氣に季節が加速したみたい

今日は晴れて現場に出られるぞー
今週はお天氣に恵まれそう
嬉しいなぁ〜

読後の高揚感に包まれて
読書の秋のお供にどうぞ♫とご案内

下巻の表紙裏の
紹介文を丸々とそのまんまで

ーーー以下引用ーーー

記者クラブとの軋轢、ロクヨンをめぐる刑事部と警務部の全面戦争。その狭間でD県警が抱える爆弾を突き止めた三上は、長官視察の当の目的を知り、己の真をとわれる。そして視察前日、最大の危機に瀕したD県警をさらに揺るがす事件がーーー。驚愕、怒涛の展開、感涙の結末。ミステリベスト二冠、一気読み必至の究極の警察小説。

ーーー引用終わりーーー

前半の内容はともかく
末尾の自画自賛の文章は
よろしくないっしょー

何だかなぁ…
興醒めしちゃうんだよな
自分たちの作品を
自分たちで飾り立てて
『驚愕、怒涛の展開、感涙の結末』
とやってきて
『ミステリベスト二冠』
これはまぁ
事実だろうから仕方ない
『一気読み必至の究極の警察小説』

こういう言葉はさ
読み終わった読者が
言う分には良いけれど
出版社がこんな文言を
使うのはダメだよなぁ〜

 

主人公三上の心理描写の見事さ
ハラハラドキドキと
この本の世界の中へ没入

緊張感に包まれて
ついつい感情移入したまま
主人公の苦悩や悲哀までをも
そのまま味わってしまう

何よりテンポがいい
心地よいほどの話の流れ
ちょうどいい

主人公の三上が
兄とも慕った
D県警きっての刑事松岡に
対峙する場面より引用

ーーー以下引用ーーー

「信じていただけないのはわかります。ですが信じていただくしかありません。これは広報官の職務です。マスコミに報道協定を結ばせ、混乱を収拾するのが喫緊の要事。実名を聞き出すまでは戻れません」
松岡は首を傾げた。
「そんなに大層なことか」
「えっ?」
「それはトイレに張り込んでまでやらねばならない仕事なのか、と訊いているんだ」
「刑事から見れば馬鹿らしい仕事かもしれません。警察本来の仕事とは無縁。私もそう思っていました。ホシを挙げるのが治安。娑婆は猟場。しかし今は違う。警察職員二十六万人、それぞれに持ち場があります。刑事など一握り。大半は光の当たらない縁の下の仕事です。神の手は持っていない。それでも誇りは持っている。一人ひとりが日々矜持をもって職務を果たさねば、こんなにも巨大な組織が回っていくはずがない。広報室には広報室の矜持があります。刑事からはマスコミと通じていると揶揄されますが、恥じてはいません。部内の顔色を窺い、外と通じる窓を閉じることこそ、広報室の恥」

ーーー引用終わりーーー

ここに至るまでの三上の苦しみ
各々の立場の違いを受け入れて
組織の方へ向くのではなく
自分というものの在り方が定まり
人間的な成長も感じられて
肚を括った男の強さを味わう

 

本の世界に没頭し
「もうちょっと…」が
重なりに重なり
結局最後まで読み切ってしまった

『一気読み必至の…』
この言葉に嘘偽りはなかったや

文句なしに面白い!
夜に読み始めたらダメ
寝不足になること必至!!笑

今日もいい1日✨

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