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ワルシャワ冬日記 歴史博物館再び 2025年1月30日

朝起きてなぜか夫と氣志團をyoutubeで見てた。私は喧嘩上等が好きです。

親友と落ち合い先週途中までしか見れなかったワルシャワ歴史博物館へ再び向かった。木曜日は入場料無料とのことでこの日を1週間待っていた。地下鉄駅から散歩がてら徒歩で向かう。途中最高裁判所の前を通った。ワルシャワ蜂起を記念する迫力ある彫像を見ることができる。

建築自体もかなり凝っていて見応えがある。
が、残念ながらポーランドは三権分立が崩壊中。あ、我が国もか。

向かい合うようにして通りの反対にはKatedra Polowa Wojska Polskiegoというポーランド軍の殉死者などのための大きな教会が建っている。入ったことあったっけ?と問われそういやないね、ということでちょろっと中を見学していくことにした。

ポーランド軍に関係するすべての儀式がここで行われるそう。

元は17世紀から18世紀の終わりに建てられ、戦争で焼失するも1946年から1960年にかけて再建された大聖堂。途中ロシア正教会になったりカトリックに返還されたり歴史が複雑なので割愛するが現在はポーランド軍の教会となっている。背景はもちろん全然違うが日本の靖国神社的な位置のものと言えるかもしれない。入るとスモレンスクの悲劇と呼ばれる2010年に起きたポーランド空軍墜落事故の犠牲者を悼む祭壇が目に入る。その他にもカティンの森の犠牲者や諸々の歴史的事件で国のために命を失った人々の名簿が金属プレートに刻まれている。この名前のプレート、うちの親戚の人が彫金師で彫ったのよ、と夫がさらっと言っていた。それは大変なお仕事をなさいましたね。

真ん中の方はWitold Pilecki(ヴィトルト・ピレツキ)という、ホロコーストの実態を暴くためアウシュビッツに自ら潜入・脱出したり蜂起にも参加したりソ連軍の占領期中の残虐行為の証拠集めをしたりしたせいで逮捕・拷問・処刑、された壮絶な人生の人。
イエスではなく聖母マリアが信仰の中心らしい。天井の四大天使と思しき人々がぱっと見悪魔。
黒い聖母のイコン

でっかいオルガンの調律中で、なかなか見ない光景を見れた。

そして歴史博物館リベンジ、内容があまりにも多岐に渡るので要約を潔く諦めます。写真で雰囲気だけお伝え、、できないなこれだけだと。絵画から見ていく各時代ごとの暮らしや社会の様子、各蜂起中の写真記録、主要な建築物の装飾の一部やレプリカ、彫刻、銀食器、衣服、アクセサリー、時計、蔵書、etc…丸一日用意して回るのをお勧めしたい。

ポーランド絵画における写実表現の発展の背景、みたいなのを説明するセクション。
17、8世紀ごろのワルシャワの街並みを再現したジオラマ。
戦争中でもおしゃれしたい!人たちによって落ちてきたドイツ軍のパラシュートのナイロン生地を利用して作られたブラウス。資源は無駄なく使うってことですね
疲れたら窓から旧市街の広場を見下ろせる。

広い、展示品いっぱい、で4、5時間過ごした。ミュージアムショップではワルシャワの古い民話を集めた本や歴史書を購入。今回は買わなかったけどいつか下の写真の、20〜80年代までの街の様子を写した写真集のシリーズ集めたい。

疲れた、足がめちゃくちゃ痛い。充実の1日でした。

帰りに、夫と親友が、こんなの俺たちのワルシャワの風景じゃない、と輝くビル街の夜景を全否定していた。

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