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母との思い出

憧れだけではダメだと教えられた日

 1980年2月23日、母と公開初日に観に行った記録があった。
戦争体験者の父や母の世代にとって、アメリカは憎むべき存在だったはずだが、父も母も、今の暮らしができるのは米国のおかげでもあると、よく口にしていた。だから、自然とアメリカ文化に触れることが多かった。
映画やテレビドラマ、音楽などを身近に感じていた。アメリカという国に強い憧れを抱くようになっていた。
 戦争映画は当時を思い出すから観たくないと拒んでいた母だった。父が行けなくなったため、急遽、付き添いで観に行くことになった。

美しい海原にヘリの大編隊がおぞましい

このシーンで流れるワーグナーの<ワルキューレの騎行>が語るのは、戦争とはいかに狂った行為なのかを教えてくれた。

サーファーであるキルゴア中佐
のちに大統領へ昇格(ドラマでね)
マーロン・ブランドの凄みは凄い

「どうだった?」
しばらく考えてから、母は感想を述べた。
「最後の曲が、素敵だった」
映画の感想じゃ、ないんかい!

ドアーズの「ジ・エンド」が痺れる

戦争を知らない世代に突きつけた恐怖


初日と金額ずいぶん違う


この作品は、多くの戦争を知らない世代に知ってもらわなくてはと、今度は学校の友人を誘って観に行った。
友人いわく。
「ただ、怖いだけの映画だった」
そう、それでいいと思う。

今も恐怖は続いている

戦争って、狂気と恐怖の中に、突然、放り込まれてしまうことだと思う。
あの時、映画の中で味わった恐怖を忘れることなく、平和を維持していかなければいけない。





#映画館の思い出

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