散歩録1
散歩が好きです。
今日ものそのそ出掛けます。
家から2~3駅離れた地域を、旦那とのそのそ。
良い空、良い風、良い天気。
「おかしいなぁ…」
旦那が立ち止まる。
「どしたの?」
「道に迷った」
「あれまー」
あっちへうろうろ、こっちへうろうろ。
「地図見れば?」
「いや、大丈夫」
「あらそー」
旦那さん、一度地図を見て道順を頭に入れると、その後は地図を見るの嫌がるのよね。
ほんと謎。
通りを行ったり来たりしていると、道端で草取りをしていたおじいちゃんが、声をかけてくれました。
「どこ行くの?」
「えっと、地図を見ずに✕✕駅まで」
旦那が答えると、
「あぁ、そう」
おじいちゃん、にやっと笑います。
「じゃあ、教えない」
なんとー。
面白いおじいちゃんです。
地図を見ずに行くなら、道を教えてはくれないと。
旦那とふたりで笑います。
「まぁ、頑張んな」
「はーい」
「ありがとうございます」
お礼を言って、旦那の記憶と勘を頼りに歩きます。
結局、さらに少し迷って目的地には着けました。
電車でガタゴト帰ります。
「面白いおじいちゃんだったね」
「うん」
私もいつか、あんな茶目っ気のあるお年寄りになりたいもんです。
さて、次はどこに行こうかな。