雑誌「ダ・ヴィンチ」の思い出
ご存知の人が多いと思いますが、雑誌「ダ・ヴィンチ」は、KADOKAWA社が発行する書籍情報の月刊誌です。書籍に関する雑誌は他にもありますが、「ダ・ヴィンチ」はもっとも発行部数が多いんじゃないですかね(違ったらすいません)。
小説家を夢見ていた若い頃、「ダ・ヴィンチ」を食い入るように読んでいました。当時の誌面は今よりも小説に特化していた印象があります。インターネットがまだ普及していなかったので、どういう小説が売れているか、新刊の情報が掲載されている「ダ・ヴィンチ」はとても貴重でした。
小説家のインタビュー記事も好きでした。文芸誌にも作家が登場して語っていましたが、「ダ・ヴィンチ」の記事は文芸誌よりもフランクな感じで、小説家の実情がリアルにわかった気がしました。
そういう記事を読みながら、自分も小説家になりたい思いを強くしたのを覚えています。当時は、そんなに小説を書いていなかったし、書き上げた作品もとても人に評価してもらえる代物じゃなかったのに。青かったですねえ。
その思い出の「ダ・ヴィンチ」の2024年9月号に「夏のピルグリム」の記事が掲載されています。「注目の新刊情報」のコーナーで書影と内容が紹介されています。
まさか、「ダ・ヴィンチ」に自著が載るときが来るとは。小説家を目指していたけど、ぐだぐだしていた昔の自分に教えてあげたいですね。そうすれば、もっと早く記事が載ったかもしれないのに。
そうは言っても時間は巻き戻りません。
今度はもっと大きな記事が載るような作品を書こうと気持ちを新たにした次第であります。
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